GamesIndustry.bizが贈る「今年の数字」2019年度版
今年のグローバルゲーム市場の価値,ソーシャルメディアでの人気ゲーム,最速のデジタル割引などをご覧あれ。
クリスマス休暇まであと数日となり,我々はゲーム業界の年間分析を行って,過去12か月間の最大のイベントとゲームを分かりやすくした一連の図,グラフ,表に抽出した。
下に,2019年版のYear In Numbersインフォグラフィックを掲載しておくので,一目でビデオゲームビジネスの状態を詳しく見ることができるだろう(かなりのスクロールはあるが)。
いつものように,Newzooの世界的なゲーム価値の推定値から始め,1年の成長度合を示したあと,パッケージゲームとデジタルゲームの収益の分割と,かつてないほどの利益を上げたモバイル市場での最大のプレイヤーといった包括的な調査結果をまとめた。
また,ソーシャルメディアへの影響という観点から最も話題になっているゲームのランキング,英国市場のプラットフォームシェアの調査(今回は販売台数と収益の両方),そして今年最大のビデオゲームパブリッシャとプラットフォーム所有者が,新しいIPを業界に導入しようとしているのかの調査を含んでいる。
したがって,ここでまとめたすべての事実と数字を深く分析して上司や同僚と共有し,おそらくは今年最後となる会議で活躍できるように,これらを頭の片隅に入れておくとおくとよいだろう。
資料作成に当たって以上の協力に感謝する。
前置きはこれくらいにして,2019年のNumber In Numbersインフォグラフィックをお楽しみいただきたい。
※日本語版補足
プラットフォームごとの収益状況。PCは昨年比+2.8%,家庭用ゲーム機は+7.3%と好調。モバイルは9.7%の伸びを示し,とくにスマートフォンゲームは前年比+11.4%と躍進している。2019年のゲーム業界全体の収益は1488億ドル(約16兆円)規模に達した。
PCと家庭用ゲームの売り上げ状況。パッケージゲームの売り上げは減っており,ダウンロードゲームの比率が高まっている。
英国でのゲームプラットフォームごとのパッケージ売り上げの比率。PlayStation 4が44.1%と大半を占め,Xbox One(26.8%),Nintendo Switch(26%)と続いている。PCはわずか0.9%だ。全世界的な比率からして,PCゲームも増益傾向にはあるので,英国でのPCゲーム売り上げはほとんどがダウンロード版になっているものと思われる。
同じく英国でのパッケージ売り上げでの利益の比率。
ゲームタイトル別の,発売からディスカウント販売が行われるまでの日数。最も定価で粘ったのはバイオハザード2だった。Star Warsさん……。
最も多くゲームメディアなどで記事になったゲームのランキング。1位のFortniteは突出している。2位はDeath Strandingだ。モバイルでは唯一Pokemon Goがランクインしている。今年は相当稼いだはずだが,昨年2位だったPUBGは圏外になった。
Twitterで最も話題にされたゲーム,YouTubeで最も視聴されたゲーム,そしてE3 2019関連で最も視聴された新作ゲームのランキング。Twitterでの話題は,先の記事化されたゲームのランキングと似通っているが,ビデオの視聴ではMinecraftが強い。
Metacriticsで今年最高の評価を受けたゲームは,Xbox版のバイオハザード2,Switch版のディヴィニティ:オリジナル・シン 2,PC版のRed Dead Redenption 2でそれぞれ93点だった。最も低い評価になったのは,PS4版のThe Last Unicornで36点だった。
インフルエンサーのランキング。昨年と大きく入れ替わり,ランキングには3名しか残っていない。今年は圏外からJelly氏がトップになり,昨年は圏外だったPewDeePie氏も2位に返り咲いている。昨年2位,3位のAli-A氏,Ninja氏は圏外となった。
グローバルなモバイルゲーム市場の動向。ダウンロード数から見たトップパブリッシャでは,ハイパーカジュアル勢が強い。Voodooは昨年より数字を下げているものの圧倒的に1位で,トルコのGood Job Games,ベラルーシのSay Gamesが2位3位に入り,昨年ランクインしていたEAやGameloftといった大手パブリッシャを蹴落としている。
売り上げでは,Tencent,NetEaseの中国勢がトップ2で,King,バンダイナムコ,Supercellが続いている。
ゲームのダウンロード数では,PUBG Mobileが1位,売り上げではHonor of Kingsが1位となった(王者栄耀込みか)。昨年トップ2だったモンスターストライクとFGOは,それぞれ大きく売り上げを増加させているものの,それぞれ5位と3位になっている。
国別のダウンロード数ではインドが最高で,米国,ブラジル,ロシア,インドネシアと続いている。売り上げでは米国,日本,中国,韓国,台湾となった。ダウンロードではBRICs,売り上げでは極東が強いという結果だ(ともに米国を除く)。
※韓国と台湾の売り上げ数値がおかしいように見えるので,訂正が入ったら記事も更新する予定。確認出来た範囲では,SensorTowerの資料で2019年第3四半期の韓国のモバイル売り上げは11.3億ドルだったので,おそらく小数点の位置が違うものと思われる
ゲーム会社ごとの,新作ゲームに占める新規IPの比率。ソニーは新規IP率が非常に高く,任天堂などは既存IPを生かした展開が行われていることが分かる。MicrosoftやUbisoftでは今年は新規IPは投入されなかった。続編で稼げる強力なIPをどれくらい持っているかとも関連するのだが,新規IPに投資できる余裕のありなしも影響していそうだ。
最後に挙げられているのは,今年目立った数字を集めたもので,それぞれにとくに関連はない。テーマもバラバラなので参考程度に眺めておくといいだろう。
●オリジナルのインフォグラフィック
クリスマス休暇まであと数日となり,我々はゲーム業界の年間分析を行って,過去12か月間の最大のイベントとゲームを分かりやすくした一連の図,グラフ,表に抽出した。
下に,2019年版のYear In Numbersインフォグラフィックを掲載しておくので,一目でビデオゲームビジネスの状態を詳しく見ることができるだろう(かなりのスクロールはあるが)。
いつものように,Newzooの世界的なゲーム価値の推定値から始め,1年の成長度合を示したあと,パッケージゲームとデジタルゲームの収益の分割と,かつてないほどの利益を上げたモバイル市場での最大のプレイヤーといった包括的な調査結果をまとめた。
また,ソーシャルメディアへの影響という観点から最も話題になっているゲームのランキング,英国市場のプラットフォームシェアの調査(今回は販売台数と収益の両方),そして今年最大のビデオゲームパブリッシャとプラットフォーム所有者が,新しいIPを業界に導入しようとしているのかの調査を含んでいる。
したがって,ここでまとめたすべての事実と数字を深く分析して上司や同僚と共有し,おそらくは今年最後となる会議で活躍できるように,これらを頭の片隅に入れておくとおくとよいだろう。
- Newzoo(グローバルゲーム市場価値,パッケージvsデジタル)
- UKIE,GfK Chart-Track(プラットフォームごとの英国のパッケージ売上および収益)
- Sensor Tower(トップモバイルサイト運営者,ゲーム,国)
- IHS Markit(デジタル割引までの日数,追加の統計)
- ICO Partners(ほとんどの対象ゲーム)
- Fancensus(Twitterのトップ10ゲーム,トップインフルエンサー)
資料作成に当たって以上の協力に感謝する。
前置きはこれくらいにして,2019年のNumber In Numbersインフォグラフィックをお楽しみいただきたい。
※日本語版補足
PCと家庭用ゲームの売り上げ状況。パッケージゲームの売り上げは減っており,ダウンロードゲームの比率が高まっている。
ゲームタイトル別の,発売からディスカウント販売が行われるまでの日数。最も定価で粘ったのはバイオハザード2だった。Star Warsさん……。
最も多くゲームメディアなどで記事になったゲームのランキング。1位のFortniteは突出している。2位はDeath Strandingだ。モバイルでは唯一Pokemon Goがランクインしている。今年は相当稼いだはずだが,昨年2位だったPUBGは圏外になった。
Twitterで最も話題にされたゲーム,YouTubeで最も視聴されたゲーム,そしてE3 2019関連で最も視聴された新作ゲームのランキング。Twitterでの話題は,先の記事化されたゲームのランキングと似通っているが,ビデオの視聴ではMinecraftが強い。
Metacriticsで今年最高の評価を受けたゲームは,Xbox版のバイオハザード2,Switch版のディヴィニティ:オリジナル・シン 2,PC版のRed Dead Redenption 2でそれぞれ93点だった。最も低い評価になったのは,PS4版のThe Last Unicornで36点だった。
インフルエンサーのランキング。昨年と大きく入れ替わり,ランキングには3名しか残っていない。今年は圏外からJelly氏がトップになり,昨年は圏外だったPewDeePie氏も2位に返り咲いている。昨年2位,3位のAli-A氏,Ninja氏は圏外となった。
グローバルなモバイルゲーム市場の動向。ダウンロード数から見たトップパブリッシャでは,ハイパーカジュアル勢が強い。Voodooは昨年より数字を下げているものの圧倒的に1位で,トルコのGood Job Games,ベラルーシのSay Gamesが2位3位に入り,昨年ランクインしていたEAやGameloftといった大手パブリッシャを蹴落としている。
売り上げでは,Tencent,NetEaseの中国勢がトップ2で,King,バンダイナムコ,Supercellが続いている。
ゲームのダウンロード数では,PUBG Mobileが1位,売り上げではHonor of Kingsが1位となった(王者栄耀込みか)。昨年トップ2だったモンスターストライクとFGOは,それぞれ大きく売り上げを増加させているものの,それぞれ5位と3位になっている。
国別のダウンロード数ではインドが最高で,米国,ブラジル,ロシア,インドネシアと続いている。売り上げでは米国,日本,中国,韓国,台湾となった。ダウンロードではBRICs,売り上げでは極東が強いという結果だ(ともに米国を除く)。
※韓国と台湾の売り上げ数値がおかしいように見えるので,訂正が入ったら記事も更新する予定。確認出来た範囲では,SensorTowerの資料で2019年第3四半期の韓国のモバイル売り上げは11.3億ドルだったので,おそらく小数点の位置が違うものと思われる
ゲーム会社ごとの,新作ゲームに占める新規IPの比率。ソニーは新規IP率が非常に高く,任天堂などは既存IPを生かした展開が行われていることが分かる。MicrosoftやUbisoftでは今年は新規IPは投入されなかった。続編で稼げる強力なIPをどれくらい持っているかとも関連するのだが,新規IPに投資できる余裕のありなしも影響していそうだ。
最後に挙げられているのは,今年目立った数字を集めたもので,それぞれにとくに関連はない。テーマもバラバラなので参考程度に眺めておくといいだろう。
●オリジナルのインフォグラフィック
※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら)
●GamesIndustry.biz2019年締めくくり記事一覧