「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学


無料アップデートでクエスト追加!

 さて,今月もやります。METAL DOGSのアップデート!今回の見どころは……。

今月の主役!
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 前回のDLCでも好評だった,新たなバトルバランス!
 そして「寄り道」というコンテンツ拡大の予感! これらを取り逃がすことなく,より多くのプレイヤーに「METAL DOGS」を,そして「メタルマックス」の魅力を知ってもらいたい!

 そんな思いと共にまさかの毎月アップデートが繰り広げられている我々の身辺でございます。今回は,すでにSteam版の「METAL DOGS」お持ちの方には無料で新たな体験をしていただける,そんなアップデートの内容に迫っていきます。

 まずは,これが体験できる前提条件に付きまして。今回は「どこで寄り道できるのか?」がその骨子となってくるわけですが,ここはずばり「ムカデロン」というボス,WANTEDモンスターとの遭遇周辺に,その寄り道が準備されております。

ムカデ打倒への道!

強そうですし,実際強いです
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 序盤から中盤にかけての強敵であり,突然分裂してくるという虫というか節足動物特有(?)のトリッキーな動きに翻弄されたプレイヤーも少なからずいることでしょう。

 そんなボスに向かう前に準備をいろいろしたいよね,というのが企画の端緒ではあるのですが,実際,ここに寄り道してみると,それはそれで楽な道ではございません。本編ボスのムカデロン同様,中々に多彩な動きのモンスターが「〇してくれ」と言わんばかりに並んでいるのですが,実際にヤツらがやってくることは,むしろこちらをやりに来ている……? と思えなくもないトリッキーぶり。

クエスト名「害虫駆除の下準備」!
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 これらの挙動は先日発売されたDLCに登場する奴らと同じく,中々に積極的なヤツらです。
 弾は吐くし,動きもまあまあ速く,目もいい。つまり寄り道とはいえ,われらがお犬様には一瞬の油断も許されません。しかし,これらの屍を越えていった先には,既存のクエストをしのぐ報酬が。

 それらをかき集め,「もうムカデなんかに負けないぞ!」という気概を醸成していただければ我々にとってもそれは市場の喜びです。

 やがて来る「ムカデロンの毒」に対応するためにも,ここでは解毒系のアイテムがざっくざく! これでもうムカデにやられることもありませんね。

 え? まだキツい? そんな時には,ぜひともこの先の寄り道をお通りください。

クエスト名「害虫を駆除するためには」!
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 補助の導線たるアイテムをゲットしたのちには,まあちょっと武器を強化できるルートもあると尚善……ということから,ここではちょっと強めの武器をゲットできます。
 ただし同然ながら,それには前述と同じくちょっと積極的なヤツらを打倒することが必要です。とはいえ,今まで来た道を戻るのではなく,ここは新たな寄り道クエスト!
 その先には今までにないドンパチ経験が口を開けて待っているのです。
 楽しく犬たちの装備を充実させ,ムカデの悲劇に見舞われる未来を回避しましょう!

クエスト名「害虫から身を守るには」!
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 来るムカデロンとの決戦に向けては武器の増強だけでは心もとないかもしれません。そんな時はさらに奥の寄り道に首を突っ込んでみることをお勧めします。

 ここでは比較的HPの増強につながる防具が出やすくなっております。そしてもちろん,敵の攻撃はスリリング。スリルの中でドンパチやって,どんどん自分も強くなる。このサイクルこそ,一歩踏み込んだ「METAL DOGS」の新たなバランス感覚といえましょう。

 そんなこんなで上記の寄り道からの,新たなデッキでムカデロンに挑んでもらえば,またはこの新たなバランスを存分に楽しんでいただければ,自ずと道は開けるはず……。

 その先の展開に思いをはせつつ,寄り道に滞留するもよし,すでに打倒済のみなさまにはより早くムカデロンを打倒してもらうもよし。この世紀末犬ゲーを,存分に楽しんでいただければと思います。

その裏側で

リモートなのでほぼ無人ですが,現場はアツいです
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 そんなこんなで企画の立案から実装までを行いつつ24Frameのスタッフの日々は明けてくれていきます。率直に言って毎月新規コンテンツを投下するのは中々のものですがスタッフ一同,明け暮れております。

 その中でいくつかの気づきもありました。

 実は今回のアップデートはとあるスタッフの発信なのです。正確に言えば「スタッフたち」ということになります。僕も寄る辺なき日々の数多に終われ目が回っている時に,「メタルマックスシリーズ33周年,なんもやらなくていいんですか!」という熱い思いと,新たなゲームバランスの提唱。これらが同時多発的に,スタッフの中から沸き起りました。

 正直な所,儲かる儲からないでいうとよくてトントン,なこの運営なのですが,日進月歩でのコンテンツの拡充には目を見張るものがあります。

直近の歴史を振り返る

すべてはここから始まりました
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 何しろ3月24日に最初の無料アップデートがあり,

そしてこれらが後に続き
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 4月24日には追加エネミーの登場

犬も増え!
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 そこから5月24日には新犬種の追加

そしてここに至る!
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 そして6月24日には上述のクエスト追加です。
 ちょっと常軌を逸したスケジュールなのですが,これらを必死に支えている熱いスタッフの思い。これは非常に心強く,また常軌を逸したものであると思います。もちろんいい意味で。

 これらをスケジュール通りに実装してデバッグしていくという鋼の心と,その限られた時間の中で「新たなバランス」を提唱しつつ実現していく遊び心。
 この同居は,控えめにいってイカれているといえるのではないでしょうか。もちろん良い意味で。

ここに至る歴史


創立15周年ではありますが
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 このようにスタッフの意気が成果につながり得る,というのはいいことではあるのですが,それが十分色々な人を幸せにしているか? というとそれはまた別の問題です。

 具体的に言うと,せっかくの成果物を売り上げにどの程度つなげられているのか,ということですね。まあ単純に「商売大変なんですよー」という話はありふれすぎたものとしておいておくとして,現状課題だなと感じているのは海外への販路拡大です。

 海外の販売数が少ない,というよりはまあ意外と本数の割合としては頑張ってるんじゃね,くらいのものなのですが,ここで課題にしたいのはプレスリリースの通りです。

こういうものがあるのです
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 プレスリリースというのは簡単に言うと「こんなゲーム出しますよ」という内容を簡単にしたためたものでありまして,国内外,ともに何らかのリリースの際にはこれを一通りのメディアさんには送付する,そして興味を持ってくれたメディアさんはそれをニュースとして取り上げてくれたりする,という流れの端緒となるものです。

 国内はシリーズ自体の知名度もあってそこそこリリースの際には取り上げてもらえることも多いのですが,海外は中々そうはいかない,というのが現状です。

 もっとも国内のメディアさんとのやりとりも,メタルマックスシリーズやデジモンシリーズの時からの10年以上のお付き合いや,それこそ最近は僕も毎週末に顔を出すようになったインディーゲームのイベントなどで顔見知りになっていくことで出来上がってきた関係性あってこそ,なのですが,これをそのまま海外に適用しようとすると,端的に言ってうちのスタッフが海外のゲームイベントに出張として繰り出すことになります。

 これは中々度胸試しのような側面がありまして,スタッフの安全確保などをどのレベルで考えればいいのか? という所からして正直な話,謎なのです。

うちのスタッフがをここに立つ,ということの意義とは
「24Frameの邪道経営哲学」第21回:アップデートを継続する時の哲学

 海外メディアへのコンタクト。ここを土台として築かねばなかなか様々なリリースがなりゆかぬ。これは国内のメーカー,パブリッシャが抱える共通の問題である気がします。

 もちろん,有名パブリッシャさんは別ですが,我々の規模だと意外と動きが鈍る部分であるのは間違いなさそうです。

 内容の充実,みなぎるやる気(まあここまで書いておいてやる気,というのは分かりやすいながらもあまりいい言い方ではありませんね。うちのスタッフはもちろん,ゲームクリエイターというのは一般的にもう少し誇り高いというか,大人な職業意識で動いているような気がしますし)。

 漕ぎだしてはいるものの,その先に新大陸はあるのか? というのは今後の神のみぞ知る世界であります。しかし我々はオールを漕いで進むしかありません。

 漕いだその先に,意外と海外のゲームイベントもすぐそこに存在しているのかもしれませんし。

 さて,開発だけでなくパブリッシング,広報の課題もその視野に入ってきた我々24Frame。我々も行先を知りえない現在ですが,まずはいつものようにこの挨拶で締めさせてください。乞うご期待!