訴訟ではドリフト問題が「DualSense Controllerのコア機能を損なう」とされている

　法律事務所Chimicles Schwartz Kriner & Donaldson-Smith LLPは，PlayStation 5のDualSense Controllerのドリフト問題について，ソニーを相手取り集団訴訟を提起した。

　この訴訟は2月12日，原告のLmarc Turner氏が「同様の立場にある消費者」を代表して，ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提訴された。

　DualSense Controllerは「欠陥品」であり，プレイヤーが使用していないときでも入力を記録してしまう「ドリフト問題」に悩まされているとされている。

　また，「DualSense Controllerのコア機能を損なう」とし，ソニーは消費者からの苦情を通じて問題を認識していると付け加えている。訴状では，Kotakuの記事を引用するかたちで，購入後10日以内にドリフト問題が発生したケースについても言及されている。

　訴状は現段階での修理の選択肢が“スリム”であることを指摘し，ソニーが欠陥を認識していたにもかかわらず，「この重要な情報を消費者に開示しなかった」と非難した。

　さらに「ソニーの不当，欺瞞的，詐欺的な商行為の結果，原告を含むDualSense Controllerの所有者は，ソニーの行為により，事実上の損失を被った」と続けた。「したがって，原告はソニーを，州の消費者詐欺法違反，保証違反，不当利得を是正するために，本訴訟を提起します。原告は，被った損害に対する金銭的救済，宣言的救済，公的差止命令による救済を求めています」と述べられている。

　コントローラのドリフト問題は，欧州，米国，カナダで任天堂を相手に多数の訴訟が起こされており，あらゆるプラットフォームの所有者にとって顕著な問題となっているが，Microsoftは最近，欠陥のあるXboxコントローラをめぐる訴訟の原告を個別の仲裁にかけるよう米国の連邦地裁判事に要請した（英文関連記事）。