Unity,IPOを準備中
Unityは本日,新規株式公開に向けて証券取引委員会に目論見書を提出した(参考URL)。
目論見書の一部として,Unityは投資家候補者に同社の最近の財務実績を説明し,同社が事業を大幅に成長させているにもかかわらず,かなりの赤字経営を続けていることを明らかにした。
2019年のUnityの総収入は5億4180万ドルで,前年比42%増と報告された。また,1億6320万ドルの純損失を計上しており,2018年の1億3160万ドルの損失よりもさらに大きくなっている。
2020年上半期の収益は上昇を続けており,6か月間の売上総額は3億5130万ドルで,前年同期比39%の跳ね上がりを記録した。Unityは上半期に損失を計上し続け,5410万ドルの赤字を計上したが,少なくとも2019年上半期の純損失6710万ドルよりは改善している。
また,Unityは事業の内訳を提示し,Create Solutions(実際のUnityエンジンのサブスクリプションに加え,コンサルティングやトレーニングなどの専門サービスで構成),Operate Solutions(Unity Ads,Unity In-App Purchasesなど,ユーザーベースを成長させ,コンテンツを収益化するためのツール),そして他のプラットフォームやテクノロジープロバイダーとのStrategic Partnershipsに分けている。
2015年までは存在すらしていなかったにもかかわらず,現在ではUnityのOperate Solutions部門がUnityの事業の大部分を占めており,2019年の収益の54%以上を占めているのに対し,Create solutions部門は31%,Strategic Partnerships部門とその他の収益ラインはほぼ15%となっている。
Unityは昨年,モバイル,家庭用ゲーム機,PCゲームの半数以上に同社の技術が使用されたと推定されている。また,現在の数字をはるかに超えて事業を成長させる余地があるとし,ゲーム業界およびその他の業界全体で290億ドルの市場機会があると予測している。
「当社の成長戦略は,建築,エンジニアリング,建設,自動車,輸送,製造,映画,テレビ,小売などのゲーム以外にも,自動車やビルの設計,オンラインおよび拡張現実の製品コンフィギュレータ,自律運転シミュレーション,拡張現実の職場での安全トレーニングなどのユースケースを含む,新しい業界への拡大にも基づいています」と,同社は述べている。
この発表では,IPOの初値の範囲や,2020年の指定を超えていつ実現するのかの詳細は明らかにされていなかった。
Unityはニューヨーク証券取引所にティッカーシンボル「U」での上場を申請している。
※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら)