Live2D,「Live2D Euclid」の販売・公開を停止
Live2Dは,1枚の絵から立体的なモーション表現を行うLive2D Cubismと多数の絵により360度方向から見た立体表現ができるLive2D Euclidの2製品を提供していた。しかし,このうちEuclidの販売を一時的に停止することにしたという。これは,現状ではEuclidで培ったノウハウをCubismに投入して完成度を上げることがユーザーメリットが大きいと判断したためだという。
2014年に発表された新技術Euclidは,2D・3Dアニメーションの常識を覆す技術として注目された。ただ,それによって得られる効果は大きいものの,Cubismほど手軽に扱えるものではなく,左右対称な頭部でも7枚の原画を必要とするほか,使い勝手で多くの課題を抱えていた。根本的な解決には,大掛かりな変更が必要になるという見通しだという。
一方で手描き絵のタッチを手軽に生かせるCubismはモバイルゲームなどでも需要が増えているが,こちらもまだまだ拡張の余地を残しているという。Euclidほど大胆ではないが,Cubism自体も十分にチャレンジングな開発課題であり,Live2Dでは開発資源を一時的にCubismに集中することを決定している。
また,販売は停止するがEuclidが目指す方向への開発を取りやめるものではない。同社では引き続きLive2D自体の進化を加速していくという。
新型Euclidかはたまた別システムかは不明だが,いつの日かより完成度の高いシステムとして復活してくることに期待したい。