Intellivision,新型ゲーム機とともに復活か

Tommy Tallarico氏とベテランチームはIntellivision Entertainmentとして80年代の復活を目論んでいる。

 今年は西暦何年だっけと突っ込みたくなるような話だが,昨日(※2018年5月29日)Intellivisionブランドが,Intellivision Entertainmentとして新社長Tommy Tallarico氏の下で再出発した。この再出発とリーダーシップの変更は同様に新しいプロジェクトをもたらしている:新型ゲーム機だ。

 この事業にTallarico氏が参加し,同社のベテラン社員,つまりSteve Roney 氏(1981入社のプログラマ,現在はチェアマン),Bill Fisher氏(1981入社のプログラマ,現在は技術部門の代表),ライセンス担当副社長Emily Reichbach氏,そして製品開発担当副社長Paul Nurminen氏らとチームを組んでいる。彼らとともに,Tallarico氏は同社の遺産を想起させつつ,21世紀のIntellivisionを再認識させたいと願っている。

 オリジナルのIntellivisionは1979年にMattelから発売されている。同機はゲームプレ中に初めて人間の声をリアルタイムに再生し,さらにコントローラ上に方向ボタンを備えた最初のゲーム機として知られている。
 同機は300万台を販売し1990年に生産を終了している。しかし,Mattelは権利をIntellivisionに売却し,後継機は生産されていない。以降,その遺産は,さまざまなライセンス契約によってより近代的な多くのゲーム機上でのゲームとして存在している。

 「私は両親と弟と一緒にIntellivisionをプレイしながら育ってきました」とTallarico氏は語る。「ゲームは最先端だったのでいつもお気に入りのシステムでした。面白いのに操作は簡単で,家族みんなで一緒に楽しむことができたんです。私は,現在の近代的なゲーム機を持つ我々の業界にはこういった重要な要素が欠けていることに気づきました。我々の目標は,新しい世代の人々にIntellivisionブランドのかつての成功を紹介すると同時に,すべての年代のグループ,ゲーマーのレベルを問わず非ゲーマーも呼び集めることにフォーカスすることで,その状況を変えることです」

 Tallarico氏はゲームの開発では知られていないが,作曲ではよく知られている。氏は,もともと16bit時代のそのゲームのサウンドトラックのいくつか,DisneyのAladdinやEarthworm Jim 2などで悪評を高めていた。その後,氏はVideo Games Liveを立ち上げた。これは人気ビデオゲームの音楽をフィーチャーした一連のコンサートイベントで現在もツアーが続いている。Tallarico氏をプロデューサーとして,そのプロジェクトは5つのアルバムを発表し,6番めのものはKickstarterで先月末にゴールに達している。氏は複数のプロジェクトでビデオゲームミュージックの重要性を提唱することにも熱心であり,Game Audio Network Guildを創設し,ロビー活動でグラミー賞のインストゥルメンタル作曲賞にビデオゲームミュージックを承認させることに成功している。

 「会社の最重要な伝統」に続くプレスリリースの記述から離れると, Intellivisionの名前も発表されていない新型ゲーム機に関する詳細はほとんどない。Intellivisionは2018年10月1日に詳細を公開する予定だが,Webサイト上ではその日に先立って未知のゲーム機の限定版を購入する機会を知らせる更新のために,興味を持った人にはサインアップを勧めている。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら