ハンドプレゼンスに注力した新たなVRコントローラの開発キットが発送された。

　Valveは昨年のSteam Dev Daysで初めて公開した「Knuckles」コントローラの開発キットの発送を開始した。

　「あなたないしあなたの会社はKnuckles開発キットをValveから直接受け取るでしょう」と同社は昨日発行されたSteamコントローラの新機能を紹介するガイドで語っている（参考URL）。

　中でも最も興味深いのは，Viveのワンドコントローラよりも優れた「ハンドプレゼンス」だろう。調整可能なストラップでユーザーはコントローラを落とすことなく手を広げることができる（※このあたりの動作はPlutoVRのShawn Whiting氏のTweetが参考になる）。そして5本の指すべては独立してトラッキングされる。これはバーチャル空間でのインタラクションに新しい可能性を開くものである。友達にデビルホーンサイン（※人差し指と小指を立てた手の形。さまざまな意味を持つ）をすることに限らない使い方ができる。


　Knucklesコントローラ開発キットは3時間のバッテリー寿命となっている。USB micr-Bコネクタでのフル充電には1時間かかる。Valveは開発キットを受け取った人に，新しい機能をテストする方法として，Steam VR Homeを最初の立ち寄り先するすることを示唆している。

　Knucklesは，昨年10月にSteam Dev Daysにプロトタイプとしてデビューし，イベント参加者の間で物議をかもしていた（関連海外記事）。デベロッパの一人Eva Hoerth氏は，「入力について考える」必要がなくなったと語っていた。

　「私がモノをつかむためにしなくてはならないことは，手を伸ばしてつかむだけです。ボタン操作はいりません」と彼女は語った。「もし私が投げたいと思ったら，私がすべきことは腕を引いて放つだけです。現実の世界と同じように。私はまだうっかり誰かの顔にぶつけてしまわないか心配ですが，ありがたいことにまだ起きていません」

　「この新しいコントローラは単なる新しいオモチャではありません。 ― これは新しい入力の形態であり，私が見てきた中で最も直感的なものです」

　Oculus Touchとの類似点はある。Touchはハンドプレゼンスの感覚を妥協して常にワンド部を握っていなくてはならないという信念の下にデザインされている。Touchコントローラは指のトラッキング機能も有している。しかしValveの Knucklesと同程度というわけではない。