「転職したらコミュニティマネージャーだった件」第5回:これがコミュニティマネージャーの選択だよ


 みなさんこんにちは!
 今日は「コミュニティマーケティングに向いているのはどんな人か?」についてお話をしていきます。

 必要なのはよく分かっているけれど,ついつい後回しにしがちなのがコミュニティ施策です。コミュニティの担当者(コミュニティマネージャー)を立てるケースは,日本国外のゲーム事業会社ではまったく珍しくありませんが,日本ではまだまだ主流とは言えません。広報や宣伝,マーケティング部署が兼任する場合が多いですよね。
 では兼任をするにしても,どんな人に適性があるのでしょうか?

必要なのはコミュニケーション能力


 最初に結論をお伝えすると,コミュニティマネージャーは,マーケティング畑の人である必要はありません。むしろ常にデータを使って精緻に分析を行い,短いサイクルでPDCAを回す,というマーケティングでの動きに慣れている人には向かない可能性すらあります。

 なぜなら,コミュニティマネージャーは,運営とユーザーの橋渡し役であることを求められるからです。重要なのは,むしろ「コミュニケーション能力」なんです。

 コミュニケーション能力とは,一体何を指すのでしょう? もちろん社内の他部署といかに関係性をうまく築けるか,という意味でのコミュニケーションも欠かせません。
 ただそれと同じくらい,むしろそれよりも重要なのが,コミュニティの声に耳を傾ける力です。

 今,ファンはどんな発信をしているのか。どんな風に遊んでいるのか。ユーザーの投稿をSNSで検索して,ファンの考えが分かった気になるのはとても簡単です。ただ,表面的に出ている不満や要望,ポジティブな声の後ろに,どんな要素や感情があるでしょう? 1か月前の状況と比べて,発言に含まれる熱量や温度感はどう変わっているでしょうか?

 コミュニティマネージャーは,SNSの中に溶け込み,常にコミュニティの声に耳を澄ます必要があります。その傾聴が,効果的なコミュニティ施策を生み出します。


人間関係を作る仕事です


 コミュニティマネジメントとは,ユーザー同士,そしてユーザーと運営をつなぎ,人間関係を作る仕事です。ゲームタイトルが長く続くためには,運営がよりよいゲームを作ることと並走して,ゲームを通じた人間関係の構築が必要不可欠なんです。

 ゲームにちょっと飽きてしまった,似たようなゲームが新しく出てきた,そんな状態になっても,人間関係があればプレイする理由が生まれます。ログインする契機を作れます。

 そのためには,どれだけコミュニティの声を傾聴し,コミュニティのためになることは何かを考えられるかどうかがすべて,と言っても過言ではありません。ある意味接客業のようなホスピタリティが求められるんです。

 マーケティングと異なり,コミュニティ施策には,1か月やったから何かが大きく変わる,という即効性はあまりありません。

 だからこそ,小さな情報出しひとつをとっても「これをコミュニティがどう受け取るか」「どうすれば運営の意図が曲解なく伝わるか」「これは本当にコミュニティが求めていることか」を,常に考え続ける必要があります。その愚直な仕事を楽しめる人こそが,コミュニティマネージャーに向いています。

 また,コミュニティに接していることで,時にはユーザーから心ないことを言われる場面も出てきます。チームとしてコミュニティマネージャーの役割を立てるならば,その人ひとりに任せきりにせず,コミュニティに支持されることがどんな価値につながるのかを,チーム全員で共有し続けるようにしましょう

TikTokでバズりたい人向けの無料ウェビナーをやります


 NAVICUSのゲーム・エンタメ系専門チーム「ドゥ」では,毎月無料のウェビナーを実施しています。2024年8月30日には,「知ったかぶりから脱出!TikTokでバズるテクニックと成功事例」と題し,ほかのSNSとTikTokの違いや,ショート動画をバズらせるためのコツをご紹介します。

 まだまだ参加を受付中なので,ご予定の合う方はぜひお申し込みください。みなさんのご参加をお待ちしています!

8月30日(金)16:00〜17:00実施
「知ったかぶりから脱出!TikTokでバズるテクニックと成功事例」
https://navicus-jp.zoom.us/webinar/register/3017218167396/WN_QmGlFsrwTQmsueykPP5VTQ#/registration

 ではまた次回,お会いしましょう! 感想やテーマのリクエストなどもぜひお気軽にお寄せください。


武内 一矢 株式会社NAVICUS 代表取締役。 X(旧Twitter)
2018年に株式会社NAVICUSを設立し,事業会社に近い目線で数々の企業・団体のSNS支援に携わってきたコミュニティマネジメントのスペシャリスト。株式会社ディー・エヌ・エーではソーシャルメディアチームを立ち上げ,SNSを起点としたプロモーション戦略の立案・実行を担った。海洋冒険RPG「パンドランド」で,イベント中にカーバンクルを星5にできなかったのが心残り。

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※次回の更新は2024年9月24日を予定しています