高解像度ムービーで見る「BLUE PROTOCOL」クローズドαテスト版のプレイ風景
その際,プレイ中はほぼ全編にわたってプレイ映像を録画しておいた。最近ようやくCBTの募集が始まったというのは聞いていたのだが,「動画公開OKになってたんだ?」というのをようやく知って,お蔵入りしかけていた動画を掘り出してみた。すっかり出遅れた感じではあるが,BLUE PROTOCOLのCATプレイ映像を紹介してみたい。軽くゲーム紹介とインプレッションも加えてるが,なにぶん半年前のものなので記憶違いなどはあるかもしれない。クローズドβテスト(以下CBT)用の予習材料になるかどうかは微妙なのでムービー中心で見ておいてほしい。
テスト機材は,GPUでいうとGeForce RTX 2080だ(CPUやメモリはしょぼい)。Shadow Playを使い,USB接続のHDDに録画データを書き込んでいる。
軽い部分なら70〜80fpsくらい出るのだが,さすがに60fpsの維持は難しく,集団戦では40フレーム台が多くなっている感じだ。キャラクターの多い場面では20フレーム台にまで落ちることも分かるだろう。
ただでさえα版なのに加えて,HDD側が重いためかメモリに余裕がなかったためか,とくに初日は録画時によく飛んだ。長時間録画しっぱなしだと必ず飛ぶことが分かってからは,ロード時に録画を止めるなどで対応できるようになった。ゲーム側の問題だけとも思えないのだが,とにかく対処は可能だった。
当然ながらすでにいろいろな人がCATの動画をアップしているようだが,ざっと見た感じだと,4K@60fpsの動画はなかったように思うので,多少は今回の記事にも意味があるのかもしれない。公開にあたってキャラ名を削るのはかなり高難度な作業なので,極力プレイヤーの映っていないシーンを切り取っている。
さて,このゲームではさまざまな装備品はあるが,武器とペット(?)を除けば,それらはすべてアバターアイテムである。装備によってスペックが変わったりすることはない。
なにを着ていても(着ていなくても)変わらない。というわけで,3日めには裸族の人も結構いたのだが,初日の最初のフィールドに出る前に下着姿だったキャラはたぶんほかにいなかったのではないかと思う(外に出たら変な人がまとわりついてきてちょっと困った)。一部,下着姿でのプレイも含まれるのでそこはあらかじめご了承願いたい。
最初は,本作のメインコンテンツとなるダンジョンだ。CATで公開されていた2つのダンジョンのうち,虫砦をイージスファイターでプレイしている。虫砦はゲームで最初にチャレンジするダンジョンで,レベル1から入場できる。普通にやっていたらレベル3,4くらいでノーマルモードに向かうことになる場所である。初見時に録った映像もあるのだが,やたら時間がかかっているので,ここではレベル10の時点で行ったときの映像を紹介する(道を忘れてたりする場面もあるがご容赦を)。
ダンジョンは入り口で自動マッチングして突入する形式のものだが,一人でも入れる。CATで公開されていたダンジョンは虫砦と巨竜の爪痕の2つで,虫砦のノーマルモードは適正レベルでもソロでいけるだろうが,ハードモードのソロはちょっと厳しいだろう。巨竜の爪痕は,遠隔職ならソロでも行けるのかもしれないが,櫓の上にうる敵などもいて近接職には非常に厳しい場所だった。
CATで開放されていたクラスは4つ。分かりやすく言うと,盾・斧・弓・杖である。正式名称はそれぞれ以下のとおりだが,以下では武器名で呼び分けていく。
- イージスファイター(盾)
- ツインストライカー(斧)
- ブラストアーチャー(弓)
- スペルキャスター(杖)
盾が使うのは幅広でバカでかい剣である。種別としてはなんだろう? グレートソード? とにかく,見るからに両手持ちの剣を片手で扱う。もちろん盾も使うタンク職である。
斧は両手に斧を持って殴りまくる近接アタッカー,弓はエネルギー的な矢を放つ遠隔アタッカー,杖は魔法を扱う遠隔アタッカーだ。
ゲーム自体がアクション寄りなのでヒーラーは作らないということだった。その代わり,それぞれのクラスが自己ヒールないし範囲ヒールのスキルを有している。
さて,初めてバンダイナムコオンラインの人からこのゲームのシステムとクラス構成について聞いたときに,
「このゲームって盾いらないのでは?」
と言ったのを覚えている。アクション系なら前衛は斧2本でガシガシ削って避けまくるほうが絶対強いと思われたからだ。目指しているところがアクション中心で,受けるよりは避けることが主体であるようだった。どう見てもMMO的な戦闘ではない,ヘイトコントロール要素はあるのだが,たぶんあまりが効かない仕様だ。アタッカーの中で盾だけが浮いている。
それでも話を聞くと,盾でもそれなりには戦えるのかなという印象ではあった。盾職は当然ながら防御ができる。さらに,さすがにバッシュはできることなどからして,かなりテクニカルなクラスになることが予想された。
話を聞く限りでは,ターゲットロックができるので魔法使いなどの遠隔職は,わりと普通のMMORPGに近い感じでもプレイできるようだった。実際にはターゲットロックなんか使わないという人も多かったようだが。
そんなこんながあったのだが,結局CATでは主に盾職を使用している。普段盾職をやっているかとか,アクションRPGが得意かというと,全然そんなことはない。個人的にゲームで使うのは魔法職が多いのだが,こういったテストでは盾を使うことが多い。死ににくいのと,近接でないといい絵が撮れないからだ。
アクション要素となる回避については,通常の機動で避けたつもりでもしっかり追ってきて当たる感じであり,回避系のスキルを使わない限りは立ち回っても無駄で素直に受けとけというのがCATでの印象だった。
防御性能に関していえば,盾というのは非常に強い。無茶苦茶強い。防御すればほぼどんな攻撃もノーダメージだ。ただし,盾にダメージが溜まっていって,限度を超えると盾が一時的に失われる。盾がない盾職などゴミである。必然的に盾も避けまくらなければならない仕様だ。
どうせ避けまくらなければいけないんだったら,近接は斧でよくないか? というのが,先ほどの発言の主旨でもある。
次に街の中やクエストの様子を示すムービーだ。街にはクエストを受ける開拓局や各種店舗のほか,アイテム合成の設備などが設置されている。
なお,改めて書いておくが,人が映らないように頑張って切り取っているだけなので,街にプレイヤーがいないわけではない。ただ,街自体もインスタンス化されているようで,一度に入れるプレイヤー数はそんなに多くはない感じだ。
本作はアニメ調の描画を目指しており,やたら無表情なNPCは,あまり動くとアニメぽくないということで動きを少なくしているらしいのだが,なんか根本的な勘違いがあるのではないかという気がしてならない。
次にフィールドの様子を紹介しよう。
基本的にMOゲームで,ダンジョンまでの部分がMMOエリアという説明だったので,だいたいの構成は理解したのだが,思っていた以上にMMOフィールドが広かったというか,ちゃんと作ってあった感じだ。
モンスターの索敵範囲が広いのは,おそらく修正されるのだろうが,ほぼ途切れることにない乱戦が続いたり,マップを移動するだけでもわりと命懸けになったりと,昨今では珍しくヤバいくらいに緊張感があった。個人的にはかなり好ましかった要素だ。
ムービーで一瞬だけキツネが出てくるシーンがあるが(4:40あたり),それはバトルイマジンといわれるペットのようなものだ。攻撃スキルのように召喚できる。CATではほとんど使っている人を見たことがなかった(ムービー中も暴発しただけだったりする)。
実際に盾で戦ってみると,敵が多くても各個撃破を徹底していればそれなりにいけるという印象だったのだが,問題はリポップが速すぎてどうしてもフルボッコになるということだった。アクション戦闘なので,立ち止まって殴り合っているわけではなく,敵もバックジャンプなどで回避を行い,戦場が移動していく。すると,アグロしたMobが絡んでくるわけだ。結局,殲滅速度が少し足りない。長時間にわたる戦闘でじわじわ削られていく。
フィールドでの弓職などを見ると,駆け回りながらどんどん敵を倒している。なんでそんなに削れるの……? インスタンスダンジョンでのパーティ戦でも遠隔職の威力は絶大で,盾職がヘイト取って止めるとかまったく無理というか,止めてる間もなくどんどん削り切られているといった雰囲気だった。パーティで行くノーマルモードのダンジョンはほぼRTAだ。
モンスターのパーティ対プレイヤーのパーティという本来の戦闘パターンになったときに本当に盾が必要になるのだろうか? 盾がちゃんと盾として活躍できるゲームになったとして,アクション性は必要になるのだろうか? このあたりのバランスをどのように仕上げてくるのかに注目したい。
初公開のゲームだけに,プレイしていてよく分からない部分も多かった。
ポーション系のアイテムの使い方が最初分からず,ショートカットには入れたものの,もったいないので結局あまり使ってない。ワープも分かりにくい。スキルはいつの間にか増えている感じで使いこなしの期間がほぼ取れず,ダンジョンのハードモードへの突入法なども分からなすぎた。
ストンプ系の範囲攻撃はジャンプでかわせなくもないのだが,タイミングがややシビアな感じであった。というか,出が遅いのだが反射的に飛んでしまう(頭では分かってはいるのだが……)。素直に範囲外に出るのが最善なのだが,近接職はなるべく密着したい。防御もいいが,盾が減るので跳ぶ。まあこれは慣れるしかないか。ちなみに,空中で攻撃をすると落下が止まると気づいたのはかなり後半になってからだった。この段階ではちょっと変な動きはたまにあるので,仕様なのか不具合なのかは見分けづらい。
あくまでもCATでの内容だが,ヒットエフェクトが少しおかしかったこともムービーで確認できるだろう。どう見てもヒットした瞬間から軽く数フレーム遅れてヒットエフェクトが出ている。当たって振り切るまでに2,3フレームとして,そのあとで火花が出始める。かと思えば3連撃の3激めなどは武器が当たる遥か前にヒットエフェクトが出ていたりする。打撃が見えないと「外したか?」と迷って,かなりプレイをしにくくしていたポイントだった。ムービーを見ても,「当たったのか避けたのか?」と不思議な光景がいくつか確認できるだろう。プレイしている側もどうしたら避けられるのかがイマイチ分かりにくい。
おそらくサーバーに過負荷をかけていたからなのではないかと思うのだが,反応がズレていたのは確かだ。このあたりは,CBTではきっと直っているのだろうと信じたい。
最後にやや長編となるが,キャラクリ関係の動画を上げておこう。
本作のキャラクターの顔は用意されたパーツを選んで,色などを調整するタイプであり,アナログな調整はできない。キャラクターの体については,アナログスライダーによる調整が可能である。
パーツはいくつかのグループに分かれており,ベースの顔によって出てくるパーツは変わってくる。
わりとちゃんとしたパーツしかないので,どうやってもそんなにおかしくなることはないだろう。
なんやかんやで破綻は少ないのだが,変えても変化が分かりにくいパーツも多く,はっきりいってそれほど作り込めるものではない。といいつつ,キャラクターエディット部分についてはかなり長い動画になったが,そのまま掲載しておこう。全組み合わせを試すようなものでもなく,男性キャラはあまりいじってないが,ひととおりのことは分かるはずだ(?)。
あまり気を付けるところはないのだが,眉毛の色だけ少し注意しておこう(CAT仕様では)。
眉毛や睫毛の色は髪の色をベースにしてちょっと濃くなる。まあ正しい実装ではある。が,これではあまり薄い色の髪にしてしまうと眉毛が看過できないくらい薄くなる。好みにもよるのかもしれないが,眉毛の色が薄いとどうも違和感があるのだ。これを避ける手法が,グラデーションを使う方法だ。トップに暗い色を置いておくと,眉毛はそちらの色が主に参照されるので,メインの髪色を明るくしても不自然になりにくい。とはいえ,眉毛を十分に濃くするとなると,トップの色をかなり暗くする必要があるので調整が難しい。全体のバランスを見つつ調整するしかないだろう。CBTで少し自由度が上がっていることにも期待したい。
極めて時間の限られたCATでこんな悠長なことをやっていたのかとお思いの方もいるかもしれないが(実際結構やっていたが),CATではサーバーが落ちている時間でもキャラクターエディット部分はローカルだけで動いたので,切断やセーブをしなければじっくり触ることもできたのだ。実際,ここに挙げた動画はCAT終了の翌日に録画したものである。
キャラクリのざっくりとした印象は,前述のとおり「あまり大きくはいじれないが,破綻のないキャラができる」という結論だ。髪型と目で9割決まってしまうので,そこらあたりのパターンを増やしてほしいところ。後ろ髪と前髪は別バーツになるといいのだが。CBTでは顔のベースパターンが追加されるようなので期待しておこう。
結局CATは2日しか参加できなかったため,マップで行っていないところもかなりあった。なんやかんや言って,慣れないながらも盾職は結構楽しかった。現状ではゲームの全貌はまだまだ隠されているが,戦闘だけでも割と楽しめそうだ。CBTではNPCやストーリーなどのさらなる要素が追加され,本来の姿に近いものとして登場してくると予想される。新たな国産オンラインRPGに期待したい。
最後に念押ししておくが,本記事の内容やムービーはCAT版でのものである。3月末に予定されているCBTでは内容が変わっている可能性があるのでご注意を。CBTテスター募集は2020年3月2日午前11時まで行われている。