Ubisoft CEO「ゲーム機の最終世代が近づいています」

Ubisoft CEOは数年内にビデオゲームはストリーミングに移行すると信じている。

 UnisoftのCEOは家庭用ゲーム機は次世代で実質的に最後のハードウェア更新となり,マルチデバイスのストリーミングサービスにその座を譲ると信じている。

 Yves Guillemot氏はクラウドベースのゲームが持つ優位性を指摘する。並びに,NVIDIAのような会社によるストリーミング技術は将来どのようにハイエンドPCから携帯電話にAAAゲームを配信できるかを示しているという。

 氏のコメントはE3に先立って行われた。我々はE3では新型Xboxや(すでに開発中だという噂が根強い)PlayStation 5の発表を期待していたのだが,仮に発表されたとして,Guillemot氏はそれらが最後のゲーム機になるだろうと信じている。

 「まもなく我々は次世代を迎えるでしょう。しかしだんだんとハードウェアは減っていく可能性が高いのです」と氏は Varietyに語っている(参考URL)。「時間とともに,ストリーミングは多くの人にとって,より扱いやすいものになってくるでしょう。大きなハードウェアを家庭で持つ必要はなくなるのです」

 「あと1回ゲーム機の世代があるでしょうが,それ以降はすべてのものをストリーミングで提供します」

 NetFlixやSpotifyでよく知られている別の形のエンターテイメントにおけるストリーミングの隆盛は,確実にゲームも同じ傾向にあることを示唆している。今年初めに,我々はこの件について根回ししようと多くの会社と話をした(関連英文記事)。実際, PolystreamはクラウドベースのThe Witcher 3がシンプルなノートPC上で驚くほど滑らかに動いてるデモを見せてくれた。

 Guillemot氏はこの技術が今後数年で“劇的に改善"されるであろうことに自信を深めている。“世界中の都市で非常にスムーズなゲーム体験”ができるようになるのだそうだ。

 氏はそういった都市以外,ないしネット回線の不安定な地域のプレイヤーのことについてはコメントしなかったが,これがパワフルなハードウェア以上にビデオゲームを進化させるものになると信じている。

 「これはAAAゲーム業界の成長を大きく加速することになるでしょう」と氏は語る。「どんな機器でもゲームができることを保証するため,我々はそういったゲームのアクセシビリティの問題に取り組まなければなりません。しかし,ゲーム機抜きで携帯電話やテレビにゲームのストリームを送れるという事実は,たくさんの産業を変えていくでしょう」

 配信の問題はともかく,プラットフォームに依存しないゲームというアイデアは,もうひとつのゲーム会社が熱心に探っていたものである。市場を制覇しているモバイル版のFortniteは,すでにスマートデバイスでPCゲームの体験を複製するとどうなるのかを証明している。 ―Epic Gamesの共同設立者Tim Sweeney氏はGDCでXboxやPlayStationの間の壁は「必然的に崩壊する」と予言している(関連英文記事)。

 同様に,Microsoftの態度もMinecraftの買収以来変化してきている。このゲームはライバルとなるプラットフォームでも動作するのだ。

 Varietyに対してゲーム部門の副社長であるPhil Spencer氏は「私は人々がMinecraftをXbox Oneでプレイすることには無頓着ですが,人々がなんであれ目の前にあるゲーム機やデバイスでMinecraftをプレイできるように気をつけています」

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら