ゲーム開発者の半分はNintendo SwitchがWii U以上になると考えていた

Game Developers Conference(GDC)の投票結果 - Nintendo Switchへの楽観,VR商戦ではViveが優勢,PS4 ProとProject Scorpioについては様子見だ。

 任天堂は,商品名と,これまでと異なる機能に関するわずかな情報を除けば,これから発売する家庭用ゲーム機についてほとんど明らかにしていなかったが,昨年11月から12月に3週間かけて,主に北米とヨーロッパで4500人以上の開発者を対象に行われたGame Developers Conference(GDC)の第5回年次業界実態調査の結果によれば,開発者たちの一部は(少なくともWii Uとの比較では)早くもNintendo Switchについて楽観的に見ていることが分かった。

 GDC主催者によると,調査に応じた開発者の約50%が「Switchは前作のWii Uよりも売上を伸ばすと考えている」と答えたという。Wii Uのインストール数は昨年のクリスマス商戦にかけて1336万台だった。バーチャルボーイを除けば,Wii Uは任天堂の家庭用ゲーム機の中でもっとも売上が少ないため,確かにそれは難しいハードルではないかもしれない。一方で,回答者の14%は「SwitchはWii Uよりも振るわないだろう」と見る。残りのおよそ37%は「まだ見当すらつかない」とのことであった。

 ハイブリッドなポータブル/家庭用ゲーム機(外に持ち出せる携帯モード,据え置き型ゲーム機としてのTVモード,背面スタンドで自立させるテーブルモードと,さまざまなプレイスタイル)であるというSwitchの重要な最新セールスポイントが世間に受け入れられるかどうかについては,19%が「強くそう思う」,11%が「消費者は気にしない」,48%が「そうかもしれない」,23%が「どのように受け入れられるか分からない」と回答した。

 Switchに関する開発者たちの予測がどれほど正確であるかに関わらず,回答者のうちハードウェアの開発に携わっているのはわずかだ。彼らが現在取り組んでいるプラットフォームを尋ねたところ,3%だけがSwitchと答えた。その他は,AR(Augmented Reality/代替現実)のヘッドセット(5%),Apple TV(4%),それとほぼ同じでXbox 360(3%),かろうじてPS3より多い,VitaとWii Uが2%であった。

 もっとも多かったのはPC / Mac(53%),続いてスマートフォン/タブレット(38%),PS4 / PS4 Pro(27%),Xbox One / Scorpio(22%),そしてVRヘッドセット(24%)の順だった。さらにVRヘッドセットを細分すると,HTC ViveとOculus Riftが最も一般的なプラットフォームとなった。また, ARやVRのプラットフォームに取り組むすべての開発者のうち,24%がViveゲーム,23%がRiftに携わっており,PlayStation VRは13%という結果が出た。これらの数字は,Oculusが19%という数字でViveとPSVRの6%を大きく引き離して,この分野をリードしていた昨年の調査から大きく変化している。

 他方,この調査では,ほとんどの開発者が少なくとも一定の時間はVRに起因する不快感やVR酔いを訴えている。9%が「VRで常に体調不良が起きる」,43%が「ときどき感じる」, 31%が「稀にしか感じない」,17%は「感じたことがない」と回答した。

 家庭用ゲーム機のアップグレードのペースが早まること(mid-cycle console refreshes)は調査のもう一つの焦点であり,開発者たちに,Project ScorpioとPS4 Proのアナウンスがスタジオでどのように受け取られたかという質問が投げかけられた。18%は「業界にとっては良いことだと確信する」としたが,その2倍に相当する36%の開発者たちは「システム上は中立である」,5%は「家庭用ゲーム機のビジネスにとって悪いものだと思う」と答えた。しかし,大多数となる41%は「そのトレンドをどう考えるべきか分からない」,または,「自分には関係がない」と答えた。

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