「CEDEC2021」は8月24日から26日までオンライン開催

 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会は,開発者向けカンファレンス「CEDEC2021」を,8月24日から26日までオンラインで開催すると発表した。テーマは「SHIFT YOUR PARADIGM」

 また2月1日からはセッションの公募が行われる。公募対象はコンピュータエンターテイメントの開発,研究,および関連する業務にかかわるすべての人となっており,4月1日10:00まで受け付けられている。登壇希望者は,応募要項をCEDECの公式サイト内にある「講演者公募のご案内」で確認したうえで申し込んでほしい。


日本最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス
CEDEC2021
会期8月24日(火)〜26日(木)にてオンライン開催
テーマ「 SHIFT YOUR PARADIGM 」
セッション公募開始 2021年2月1日(月)から



 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(略称 CESA 、会長: 早川英樹 、所在地:東京新宿区西
新宿 では、日本最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス「 CEDEC2021」 CEDEC=セデック:Computer Entertainment Developers Conference)を、2021年8月24日(火) 26 日( 木 )までの会期で オンラインにて 開催します。

 CEDECは、回を重ねるごとに参加者も増え、 講演 会場が満員になることも多くなってきました。そこで、CEDECが担う開発者同士の知見の共有と、コミュニティとしての役割を一層強化していくため、 2020年から会場を「パシフィコ横浜ノース」 に変更を予定し て おりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止の観点から 2020 年に引き続き、本年もオンラインでの開催を決定いたしました。

 CEDEC運営委員会では応募要項の通り、 「セッション」「パネルディスカッション」「ラウンドテーブル」「ワークショップ」等、8つの形式について講演者を公募いたします。講演内容は、エンジニアリング、プロダクション、ビジュアルアーツ、ビジネス&プロデュース、サウンド、ゲームデザイン、アカデミック・基盤技術などに関連した技術やアイデア、ノウハウ等、公募対象はコンピュータエンターテインメントの開発・研究、および関連する業務にかかわるすべての方です。応募受付は、2 月 1 日 月 から 4 月 1 日( 木 の 午前 10 時までとな り ます。
応募要項は、 CEDEC 公式サイト「講演者公募のご案内」をご覧ください。
講演者公募のご案内
URL https://cedec.cesa.or.jp/2021/call_for_speakers


CEDEC2021 に向けて】
2020年新型コロナウイルス感染症による感染拡大の最中で、私たちの生活様式は大きな転換点を迎えました。人と人との接触が感染拡大のリスクを上げる懸念があることから、外出を控え、在宅時間が長くなり、自宅での時間を充実させるためのエンターテインメントは以前にも増して重要な役割を果たすようになりました。しかし人と人とのつながりが大切なことは変わりません。リモートの利便性を最大限に 生かしながらも、対面の価値を再認識しています。このニューノーマル時代において、既成概念の打破、新しい価値の創出といった革新が進んでいる中、エンターテインメントの開発者である我々も、より意識的に躍進していくために、2021年、今年の CEDECのテーマは「 SHIFT YOUR PARADIGM 」としました。

この情勢を鑑み、CEDEC2021 の開催形式は昨年に引き続きオンライン開催となりますが、これまでの常識にとらわれない新しいチャレンジや取り組みの知見共有、意見交換を活発におこなえるよう、皆さんとともに業界全体で盛り上げていきたいと思います。

CEDEC2021運営委員会 委員長 齊藤康幸


CEDEC2021 セッション講演者 応募要項


講演形式 CEDEC2021 では以下の8形式による各セッション講演者を募集します。
<レギュラーセッション(60分)> : 講演者が登壇し、講演して頂く形式です。
<ショートセッション(25分)> : レギュラーセッションより短い時間で講演して頂く形式です。
<パネルディスカッション(60分)> : あるテーマについて数人の討論者が討議を行う形式です。
<ラウンドテーブル(60分)> : テーブルを囲んでモデレーターと参加者が、あるテーマについて全員で討論する形式です。
<インタラクティブセッション> : 事前に撮影したデモンストレーション映像や中継映像を配信し、その後質疑応答を行います。講演形式のセッションと違い、視聴者との質疑応答に多くの時間を割り当てています。
<ワークショップ> : 参加者の作業する環境を整えて実施する参加型学習の形式です。
<チュートリアル> : 講演者が講師役となり、テーマに沿った講義や解説をする形式です。特に発表時の開発のトレンドに合ったもので、基礎から丁寧に解説するものや、共有された知見が少ないトピックへの取り組み例などを歓迎します。
<CEDEC CHALLENGE> : 決められたテーマや制限内で作成された成果物に対して、レビューやコンテストを実施する形式です。
※セッション形式の詳細は「CEDECセッション形式定義」をご確認ください。
( URL https://cedec.cesa.or.jp/2021/koubo/session

講演内容 次の部門に関連した技術やアイデア、ノウハウなど
エンジニアリング、プロダクション、ビジュアルアーツ、ビジネス&プロデュース、サウンド、ゲームデザイン、アカデミック・基盤技術、ほか
※各セッション分野で取り扱う内容と求めているトピックについては、「CEDECセッション分野定義」をご覧ください。( URL https://cedec.cesa.or.jp/2021/koubo/field

公募対象 コンピュータエンターテインメントの開発・研究、および関連する業務にかかわるすべての方
応募方法 CEDEC 公式サイト「講演者公募のご案内」内のWeb 応募フォームに、必要な項目を記入し、ご応募ください。( URL https://cedec.cesa.or.jp/2021/call_for_speakers
応募受付 2021年2月1日(月)〜4月1日(木)午前10時必着
採択審査 CEDEC運営委員会にて内容を審査し採択可否の判定をいたします。
※ 必要に応じて、追加資料を提出いただく場合があります。
採択発表 2021年4月下旬〜5月中旬(予定)、CEDEC 事務局より応募者に直接ご連絡します。
特 典 講演採択者:CEDEC2021パス無償進呈※、複数セッション登壇の場合でも、1人1枚まで
・レギュラーセッション、パネルディスカッション、ラウンドテーブル:最大3名様分
・インタラクティブセッション: レギュラーセッションの規定に準拠します。
・ショートセッション:講演者1名様分
応募者
・CEDEC2021 パスをCESA会員価格にて提供
・CEDEC2021 ステッカー

個人情報 ご応募いただいた内容および個人情報は、CEDEC運営目的以外には使用いたしません。

「CESAゲーム開発技術ロードマップ2020年度版」

■エンジニアリング分野
一般
<最新>
  • ゲームエンジンが、ゲーム以外のコンテンツ制作に活用されている
  • スケーラビリティのあるクロスプラットフォーム設計技術の進展
  • ブロックチェーン技術がエンターテインメントコンテンツでも応用される
  • WebAssembly の導入
  • <数年後>
  • ゲームロジックのオンラインを通じた分散化
  • ゲームパッケージのサイズが売り上げに影響を及ぼす
  • 高度な圧縮アルゴリズムやプロシージャル生成がほぼ必須になる
  • ユーザーの生体データのゲームへのフィードバック
  • 5G によってモバイルでも十分な帯域が得られるようになり、より大サイズのアセットが一般的に用いられるようになるコンピュータグラフィックス
  • <最新>
  • VR や AR も画面品質で勝負する世界になり、レンダリング技術のキャッチアップが進む複雑なシーンを扱える
  • グローバルイルミネーション、物理ベースレンダリング ( に基づいたアセットライブラリ
  • の組み合わせによる説得力と密度のあるフォトリアリスティック表現
  • ゲームタイトルが求める表現を実現するためにレンダリングパスを カスタマイズするようになる
  • フォトリアルに囚われない、様々なアートスタイルの発展
  • 測定ベースマテリアルの充実によって現実の物性の理解が進み、 Disney Principled BRDF
  • を越えたマテリアルへの需要が出てきた
  • 様々なハードウェアを有効活用した超高密度アセット描画の実現
  • 90fps を超える高フレームレート
  • リアルタイムレイトレーシングがエフェクトで活用されるように
  • HDR テレビの対応のために広色域対応がほぼ必須化
  • <数年後>
  • テクスチャやメッシュ、モーションなどアセット生成への機械学習の実践
  • 構造色、蛍光色などの複雑なマテリアルの再現
  • リアルタイムレイトレーシングがゲームメカニクスにも活用されるAI
<最新>
  • エージェントアーキテクチャの一般化と高度化(認識、意思決定、身体運動生成の高度化)
  • ゲームバランス調整時の、ニューラルネットなど機械学習、 GA など進化アルゴリズムの導入
  • 環境認識処理のリッチ化( TacticalPointSystem 、領域ベースの視覚システムなど)
  • プランニング技術による意思決定(特にゴール指向、階層型 タスクプランニングの導入)
  • 流体手法、ボイド、場を介した制御などに基づきさらに発展させたリアリティを持つ膨大な
  • 群衆シミュレーション
  • 感情エンジンや自然言語処理によるユーザーとキャラクターのより深化したインタラクションの実現
  • 街や地形、 NPC 配置など環境制作を支援する AI
  • QA やデバッグを効率化してくれる AI (自動プレイテスト、プレイログデータ解析、テスターのアシスト)
  • ゲームデザイン又はプロデュースを支援する AI (ユーザーデータの解析可視化、ユーザーログのフィードバックによるゲームデザインの検証)
  • ユーザレスポンスから機械学習により学習し常に強くなっていく NPC の実現
  • エージェント記憶モデルの精緻化とモジュール化
  • 映像からのナビゲーションメッシュ生成といった、リアル空間・仮想空間における AI 技術の応用
  • プロシージャル生成と機械学習を用いたコンテンツ生成の実践投入
<数年後>
  • ユーザレスポンスから学習するランタイム型の機械学習エンジンの一般化
  • プレイヤーの行動によって変化していく物語生成 AI の導入
  • 推論と学習がゲームエンジン単体でも完結できるようになる
  • 自然言語処理のブレークスルーにより会話型インターフェースがゲーム UI の要素技術として確立
  • 機械学習による意思決定アルゴリズムの調整機能
  • ユーザ解析によるユーザに沿ったゲームのリアルタイム生成
  • ディープラーニングなどによる意思決定とアニメーションシステムの 接続
  • キャラクター移動に付随した空間学習によるナビゲーションデータの構築
  • 物語生成技術エピソード生成技術のゲームへの導入
  • メタ AI によるゲームデザインの動的形成生成変化
  • 接待を理解できる共同プレイ AI の実現アニメーション
  • <最新>
  • IK 、プロシージャルアニメーション、ディープラーニング等の様々な手法による滑らかなモーションの実現
  • キネマティクス処理とモーション AI の双方向通信による高度な連携Parameter Blending, Motion Matching などのデータベース型手法の実タイトルへの導入キャラクターアバター等により、ユーザー入力モーションの活用が一般化
<数年後>
  • 筋骨格モデルをベースとした人体物理アニメーション
  • 機械学習による、タスクや環境の動的な変化にも対応できるアニメーション生成シミュレーション
  • <最新>
  • セットアップに頼らない破断、壊れ、変形などのリアルタイム処理
  • クラウドコンピューティングによる大規模シミュレーション
  • 布、剛体、流体などの異なるシミュレーション対象を統一的に処理できるソルバの登場
  • <数年後>
  • VR 環境に向けて、接地感のある手のシミュレーション
  • ShapeMatching や粘性変形の一般化大規模な動的環境変化、および、それにランタイムリアルタイムで追従する強力な地形認識
  • 多相物性を表現できるシミュレーションのリアルタイム化。例えば料理や化学変化。機械学習により、複雑なシミュレーション結果を事前に学習し、リアルタイムで処理できるようになる
  • 機械学習により、画像等から抽出された特徴を元にシミュレーションを行えるようになる
  • ネットワーク
    <最新>
  • サービスで扱うデータ量の増大に伴い携帯網の制約が無視できなくなり、データ量を削減
  • する技術の重要性が増す
  • HTTP/2 を意識したサービス設計が重要性が増す
  • クラウドサービスの多様化、微細化による、それぞれの組み合わせと少ない実装でのゲ ー
  • ム開発の実現
  • 端末間での直接通信を行う技術 (NAT 越えなど を、プラットフォームやミドルウェア機能とし
  • て実現
  • 携帯網でのネイティブ IPv6 提供
  • Web 標準アクセスプロトコルの HTTPS への移行
  • 5G や Wi Fi 6 が立ち上がり、屋内外で高速無線通信が利用可能となる
  • <数年後>
  • 携帯網でのパケット通信制限緩和やキャリア固有サービスの拡充
  • リアルタイム通信対戦における HTTP/3 の利用
  • 超低遅延通信が可能な 5G の普及とともに、エッジコンピューティングの重要性が増す
新ハードウェアへの対応
<最新>
  • IoT デバイスのセキュリティ問題、オープンデータによる著作権やプライバシーに関する問題が発生する
  • 様々な IoT デバイスが登場し、生活で使用する様々なモノがオンラインとなり、ゲーミフィケ
  • ーション、エンターテインメントが介在できる機会が増加
  • モバイル端末のカメラやプロセッサ性能の進化による AR 体験の向上
  • チェッカーボードに頼らない 4K,8K
  • Foveated な VR 向けレンダリング
  • HDR 向けに絵を作り、 SDR はダウンコンバートする時代に。
  • HDR ファーストの到来。超高密度描画を見据えたアセットワークフロー
<数年後>
  • 大規模な屋外 AR による共有型のコンテンツの実現
  • 様々なものがネットワークに繋がるようになり、それらのリアルなデータを活用した遊びやサービスが考え出される
  • IoT のプラットフォームを形成し、データやインフラを社会全体で分野横断的に有効活用する
  • AIに基づいて動く、継続的なオンラインゲームサービスの展開
■プロダクション分野
一般
<最新>
  • プロセス管理やコラボレーションツール、自動ビルドなどのプロダクションを支える技術のクラウド化、それぞれのサービス同士の連携が進み、ツール運用が簡略化され、多様化された働き方にも対応される。
  • 目的に応じてクラウドサービスとオンプレミスとのハイブリッドな利用が定着する。開発者がデータの置き場所を意識する必要がなくなる。
  • 場所にとらわれない開発スタイルが可能になる。
<数年後>
  • コンパイル、データコンバートやベイク、レンダリング、自動テスト、機械学習など、 同時並列処理で大量のハードウェアリソースを必要とする処理においてクラウド上のリソースを利用するサービスの採用事例が増える。
  • 開発環境のストリーミング化が実用化され、クライアント側の場所だけでなく、スペック等の環境にとらわれない開発スタイルが実現する。プロセスマネジメント
<最新>
  • 世代間を超えたコンソールや、スマートフォンとのマルチプラットフォームを見据えた大規模開発においてハードウェアスペックを意識しないスケーラブルなアセットワークフローが適用される。
  • 機械学習やプロシージャル技術等を用いることにより、コンテンツ・アセット製作工程の効率化や、新しい表現への挑戦が可能になる。
  • 働き方の変化により、場所にとらわれない協業が増える。それに伴いより多くの情報を共有することができるコミュニケーション手段が一般化し、各チーム文化に合わせて開発スタイルが多様化する。
<数年後>
  • リ モートワークの普及により、マネジメントの透明性が失われることへの対策として、プロジェクトマネジメントにおいて組織横断な管理を導入する企業が増える。それによってより組織的な人員、スケジュールの最適化が進み、個人のオーバーワークが激減する。
プラクティス

<最新>
  • ソフトウェアテストにおいて機械学習の利用が進む。
  • 大量のプレイログの可視化により作業効率が改善される。
  • タイトルを横断して活用可能にするため汎用化されたテスト SDK の作成、導入が進む。
  • オンラインツールによるチームビルディングや開 発者間の関係性強化への取り組みが進む。

<数年後>
  • クラウドによるスケーリング可能な自動テスト環境。
  • ゲームエンジン内に QA 管理用機能やテストケース作成機能が組み込まれ、開発工程内での品質改善が促進されるとともに、 QA 部門と開発部門の連携が強化される。ナレッジマネジメント
<最新>
  • ゲーム業界内コミュニティ活性化としての、技術ブログや勉強会、カンファレンスなど公の
  • 場を巻き込んだナレッジマネジメント。
  • 社外でのインプットを社内でアウトプットする活動を積極的に行う開発者が増える。
  • 個人のアウトプットとしてのブログや自費出版などの活動が増える。
  • オンラインを前提とした、採用、研修、育成手法の試行錯誤が進む。
<数年後>
  • リモートワークや副業等、多様化された働き方に対応するため、評価軸や評価方法を適合させていく企業が増える。
  • 対面形式で開催されていたカンファレンスの、オンライン併用でのハイブリッド化。
■ビジュアルアーツ分野

グラフィックス周辺環境、課題

<最新>
  • 低解像度ディテールからの高解像度化
  • 2K SDR から 8K HDR まで幅広いユーザー環境への対応非破壊かつスケーラブルなグラフィックス制作手法
  • VR/AR/MR 向けに、人間の目をシミュレーションしたレンダリング
<数年後>
  • 新たな体験を得られるユーザーインターフェイス、入力デバイスあらゆる物理現象をリアルタイムにキャプチャーし、ゲームで活用
  • 2D 素材からの 3D アセット自動生成アセット、データ制作
<最新>
  • レイトレーシング等オフラインレンダリング技術のリアルタイム化
  • リアルタイム・リターゲット、ダイナミクスを考慮したポーズ変形
  • PBR をベースとしたスタイライズドレンダリング
  • PBR や NPR にも通用する動画補間技術による中間動作の自動化
  • 機械学習を活用した画作り
  • 映像制作とゲーム制作間での共通オーサリングシステム
<数年後>
  • AI による写実的なレンダリング
  • 筋肉、骨格、皮膚の滑り等を考慮したリアルタイムアニメーション
  • キャプチャー 3D データから筋肉、骨格等内部構造の自動再構成パイプライン、ワークフロー
<最新>
  • ディープラーニングを活用したデータ作成・管理ワークフロー
  • 映像のスタイライズ(手書き調、 NPR など)の多様化とワークフローの開発
  • <数年後>
  • DCC ツールとゲームエンジンの連携が進み(境界が薄まり)アートアセット作成からオーサリングまでのワークフローのシームレス化が進む
  • AI を活用したデータ作成・管理ワークフロー
  • 特殊な機材を必要としないリアルタイムスキャンやデータキャプチャー
  • 機械学習のアノテーションを効率的に行うためのワー クフロー


■サウンド分野
音響効果(音楽・効果音・音声・ミキシング等の技術・知識を用いた演出表現)

<最新>
  • アニメーションに連動した自動化による効率的な発音制御
  • ゲーム進行に合わせた動的なミキシング
  • インタラクティブミュージックの定着と手法の細分化(複雑なイベント分岐、 MIDI 併用、ゲーム仕様との連動)
<数年後>
  • ゲーム AI によるリアルタイムの発音制御
  • 周波数ドメイン制御が考慮されたリアルタイムミキシングの活用
  • ゲームと連動したジェネレーティブな楽曲演出信号処理技術(音響表現の向上と開発効率化を両立させるためのDSP/ シンセサイズ・波形生成・合成・解析など)
<最新>
  • DSP を用いたリアルタイム処理のプロシージャル、グラニューラ、ノードベースなどを部分的に実装
  • 音声合成エンジンによる発声利用や、サーバサイド音声解析による自然言語入力の実用化段階
  • 音階抽出・テンポ同期・ラウドネスなどオーデ ィオ解析情報のゲーム利用および制作ワ
ークフローの短縮化

<数年後>
  • より高次な DSP を用いたリアルタイム処理のゲームへの実装(ゲームならではのシンセサイズ、IR 、物理ベース、音声再合成などの活用)
  • 機械学習を応用した波形解析や自動生成や再合成など
  • 音声認識時の感情や表現の検出、音声演技の幅を持つ表現技術の導入空間音響処理技術(音の伝搬、3Dオーディオなど)
<最新>
  • 空間音響を活用した音の伝搬表現(音の回折を考慮した仮想音源の配置、ゲーム内の地形情報を残響に反映、レイトレーシングによるリアルタイムでの初期反射など)
  • イマーシブオーディオ技術の活用(ヘッドフォン及びスピーカーでの立体音響表現、ミドルウェアの機能充実化)
<数年後>
  • 音響工学や建築音響などをベースとした、空間音響シミュレーションの活用(音源のリアルタイム再配置、遮蔽・残響情報のリアルタイム反映など)
  • ユーザーの環境、嗜好への対応( HRTF のカスタマイズ・パーソナライズ、より高次の
  • Ambisonicsの活用、動的トランスオーラルなど)
開発ツール・オーサリング環境

<最新>
  • オーサリングツールと DAW 連携強化によりサウンドデータ制作のプロセスが効率化
  • ゲームエンジンとの連携強化による音源配置や残響設定の効率化・自動化
<数年後>
  • 音情報の統計・ビジュアライズ化・学習などにより実装・デバッグがより効率化される
  • グラフィックワークフローとの連動によって更なるサウンドパラメータ作成の効率 化が図られる
■ゲームデザイン分野
ゲームシステム
アイデアの出し方、 元になる要素、操作しやすいインターフェースの活かし方
<最新>
リモート下におけるeスポーツの変化
動画配信と視聴者からのマネタイズを前提としたゲームデザイン
クラウドゲームプラットフォームならではのゲームデザイン

<数年後>
クロスモーダルを前提としたゲームデザイン
VR/AR/MR 技術を利用した現実に干渉するゲームデザイン
AI によるプレイヤー個別かつ自動継続的なレベルデザイン
AI が出したアイデアを元に企画を自動構築するシステム
AR 演出のリアルタイム合成技術を用いたゲームシステム
生産性と品質の向上
アイデアを活かすために生産性をあげる技術
<最新>
ゲームデザインやクオリティーチェックへの AI の導入
AI を利用したアセット自動生成技術の活用
5G の通信技術とそれを活かしたハードウェアの発展
テレワークサービスの浸透と発展

<数年後>
日常的に使用されるウェアラブルデバイスによる作業
ミドルウェアとしての統一化された AI 規格
現実との違和感を感じさせない AR/MR 技術
気にしなければいけない周辺技術

<最新>
細分化される販売規制や情報取扱規制などへの対応と次世代のマネタイズモデル
超高精細や形状変化など多様なディスプレイの進化と普及ビジュアル検索を使用した新しい検索チャネルフィンテック・ヘル ステック・ HR テックの浸透と定着IR 実施法案の成立に伴う業界への影響

<数年後>
人体機能を拡張する Augmented Human の技術脳活動測定を利用したレベルデザインへのフィードバックインプランタブル機器の実用化触覚ディスプレイや味覚ディスプレイなど出力機器の多様化

◇CEDiL
(略称:セディル。正式名称 CEDEC Digital Library )ウェブサイトでは、過去の CEDEC で発表されたセッションの資料などの情報が公開されています。無料の会員登録を行うことでセッション資料がダウンロード可能となるほか、セッション動画も閲覧できます。
CEDiLURL https://cedil.cesa.or.jp/


CEDEC運営委員会では、 CEDEC でのセッションなどの傾向から、近い将来の ゲーム開発において重要と思われる開発技術テーマを選び出し、最新動向と近い将来に活用される可能性のある技術等を編さんした「 CESA ゲーム開発技術ロードマップ」を毎年公開しています。

CESAゲー ム開発技術ロードマップ2020年度版( URL https://cedec.cesa.or.jp/2020/outline/roadmap.html