Riot GamesのLegend of RuneterraはいかにしてCCG界に「真の無料プレイ」をもたらすのか
League of Legends のデベロッパは,ランダムなカードパックを捨てて,プレイ時間に応じた報酬と,何でも買えるワイルドカードを選ぶ。
Riot Gamesが先週発表した多くのプロジェクトの中で,Legends of Runeterraはおそらく最も予測可能なものだった。BlizzardによるHearthstoneの成功を受けて,Elder Scrolls,The Witcher,RuneScapeなど,多くのファンタジーゲームIPが収集型カードゲーム(CCG)となった。
そのため,League of Legends CCGが実際に10年近く活動しているのは驚くようなことではない(参考URL)。テーブルゲームに新しいものをもたらすことを期待しつつ,ライバルカードゲームの盛衰に注意を払ってきた。
「我々は過去にほかのカードゲームが行ったことから多くの教訓を学び,プレイヤーにとってエキサイティングな新製品を作ることができると感じました」とゲームデザイナーおよびライブバランスリードのSteve Rubin氏はGamesIndustry.bizに語った。
「我々は人生をかけてCCGをプレイしてきたプレイヤーであり,それらの教訓を経験しました。我々はトーナメントに行き,気軽にプレーしています。そして,リーグIPのようなプレイヤーが愛する強力なものを使用して,本当に素晴らしいものを思いついたと思います」
他のタイトルが苦戦している原因は,カードのアクセシビリティにあり,プレイヤーは「カードゲームをプレイするための大きな障壁」に直面している。
「プレイの仕方を学ぶ必要があるだけでなく,ブースターパックや必要なシングルカードの購入に大量のお金を費やす必要があります」とRubin氏は語る。「このようなことが原因で,プレイヤーはプレイしづらくなりました。実にひどい状態です」
「我々は必ずしもCCG市場を飽和させようとはしていません。実際,より多くのプレイヤーが恋に落ちるようなゲームを作ろうとしています。我々は戦略(カード)ゲームを愛しており,もっとアクセスしやすくなれば,より多くの人々が同様にゲームを好きになると思っています」
おそらく,Legends of Runeterraに最も近いのはHearthstoneではなく,ライバルのMOBAであるDota 2(偶然,League of Legendsのオリジナルな発想に続いた作品)に基づいたValve's Artifactだろう。系統は似ているが,Artifactの苦戦はよく伝えられている(関連英文記事)。
「Artifactのローンチから間違いなくいくつかのことを学びました」とRubin氏は語る。「我々は彼らの失敗を見てきました。正直に言って,彼らがうまくやった部分も見ています。我々はそれを糧に,本当にゲームを成長させました。我々は彼らの過ちから学んだのです」
おそらく,Artifactの最大の問題はビジネスモデルにありました。それは,より良いカードを購入するための市場がまだ残っているのに,ゲームへの参加費で20ドルを課したことです。Rubin氏は,彼のゲームが正反対のものを提供できると確信しており,誇らしげに「真の無料プレイ」であると宣言していた。
業界を巡る監視の強化は,その「真の無料プレイ」の野望に一役買ったのかもしれな。カードパック,とくにFIFA Ultimate Teamに見られるカードパックでは,ランダム化されたコンテンツに関連するLoot Boxや収益化メカニズムを,ギャンブルとして規制することを求める声が上がっており,プレイヤーに金銭的損害を与えかねない収益手法の代表例とされている。
Rubin氏は,ブースターパックは「すべてがネガティブではない」と考えており,Legends of Runeterraがそれを持たない理由は,「彼らが略奪的だと考えているからではなく,プレイヤーが誰なのかに応じてより良いことができると考えているから」だと強調している。
しかし,Riot Gamesは,プレイヤーがどのようにして追加のカードを獲得するか,またはどのコンテンツをロック解除したかを知るために何を開けるかについてテストする際に問題に直面している。
「それは我々にとって興味深い挑戦でした。なぜなら, 『ねえ,我々はなんでもあげるよ。これってクールじゃないか?』しかし,プレイヤーは『いや,僕らはまだモノを開けて成長させたいんだ」という感じでした。ですから,約1年前にモデルを変更しました。人々はブースターパックを開くのが好きなのですが,我々はランダム化されたコンテンツにお金を払わなければならないようなものは嫌だったのです」
チームのソリューションはThe Vaultで,Rubin氏は「より公正な方法で」ミステリーロック解除を提供するものだと考えている。これは毎週のコンテンツドロップで,プレイヤーにランダムアイテムを提供するが,そのコンテンツの品質は,獲得したXPの量または1週間で費やした時間に基づいている。
同様に,地域戦争機能は,プレイヤーがRuneterraの6つの地域の1つを選択してカードを獲得できることを意味する。カードは引き続きランダムに選択されるが,特定のセットから選択されるようになり,プレイヤーはいつでもロック解除する地域のカードを変更できる。
もちろん,収益化要素は存在するが,Riotは公正なシステム,Wild Cardsを考案したと確信している。これらはゲーム内の任意のカードと交換できるため,プレイヤーが特定のアイテムで苦労したくない場合は,ワイルドカードを購入して交換するだけでいい。
「一部のプレイヤーが物を買いたいと思っているのは知っています」とRubin氏は説明する。「最初は,プレイヤーがそれほど多くのものを買えないシステムでした。私たちは,free-to-playのプレイヤーが平等な競技の場を望んでいたことを本当に気に入っていました。人々は「ウォレットデッキ」と対戦することを本当に嫌います。そこでは,彼らは初めてゲームに参加しているのに,対戦相手は競争しようもないような150ドルのデッキを持っているのです。我々の目標の1つは,free-to-playのプレイヤーにサービスを提供し,公平な競技場にすることです」
Riot Gamesは,プレイヤーが購入できるワイルドカードの数に週単位の制限を設けた。これは,ゲームのバランスを維持するとともに,プレイヤーが何百ドルもコンテンツに費やすことに対して無策だという批判を回避するためだ。
これはテスト中にインフルエンサーの間で意見が分かれたモデルだ。― カードの開封ビデオは非常に人気があることが証明されているが,多くの報酬を提供しつつ公平性を確保することにかけては,チームは「うまく混ぜ合わせた」とRubin氏は信じている。
ゲームデザイナーは,すべての発表をきっかけに「Riotの非常にエキサイティングな時間」が始まったと見なしている。これは Legends of Runeterraだけでなく, League of Legendsをベースとした格闘ゲームやアニメーションシリーズを含むその他のプロジェクトに加えて,戦術的なオリジナルIPシューター,コードネームProjectAも含んでいる。
Riot Gamesが,ついにその名前の複数形の部分に対応したと憎まれ口を叩かれるのはやむを得ないことだろう。Rubin氏にとってこれは,スタジオの主力IPにより多くの人々を引き込むだけではなく,もちろんそれは希望でもあるが,会社を前進させ,大人気のMOBAよりも幅広い聴衆に対応するものだ。
「League of Legends IPは非常に強力だと思うので,すべての人のためのゲームがほしいのです」と氏は語る。「 Runeterraを具体的にどのように作成するかについては,必ずしも考えているわけではありませんが,プレイヤーにどのようにサービスを提供するかについてはしっかり考えています」
「Project Aでそれを見ることができるでしょう。これは,League of Legends のIPを使用していません。一部の人々にとって非常に驚くべきことだと思います。これが我々がすべてのプレイヤーにサービスを提供する方法です。プレイヤーはシューティングゲームの超強烈なゲームプレイを望んでおり,我々はそれを提供したいと考えています。それがLeague of Legends IPを使用することを意味していない場合は,IPを使いません。しかし,我々には本当に強力なIPがありますので,できる限りそれを使用しています」
Riot Gamesが先週発表した多くのプロジェクトの中で,Legends of Runeterraはおそらく最も予測可能なものだった。BlizzardによるHearthstoneの成功を受けて,Elder Scrolls,The Witcher,RuneScapeなど,多くのファンタジーゲームIPが収集型カードゲーム(CCG)となった。
そのため,League of Legends CCGが実際に10年近く活動しているのは驚くようなことではない(参考URL)。テーブルゲームに新しいものをもたらすことを期待しつつ,ライバルカードゲームの盛衰に注意を払ってきた。
「我々は過去にほかのカードゲームが行ったことから多くの教訓を学び,プレイヤーにとってエキサイティングな新製品を作ることができると感じました」とゲームデザイナーおよびライブバランスリードのSteve Rubin氏はGamesIndustry.bizに語った。
「我々は人生をかけてCCGをプレイしてきたプレイヤーであり,それらの教訓を経験しました。我々はトーナメントに行き,気軽にプレーしています。そして,リーグIPのようなプレイヤーが愛する強力なものを使用して,本当に素晴らしいものを思いついたと思います」
「プレイの仕方を学ぶ必要があるだけでなく,ブースターパックや必要なシングルカードの購入に大量のお金を費やす必要があります」とRubin氏は語る。「このようなことが原因で,プレイヤーはプレイしづらくなりました。実にひどい状態です」
「我々は必ずしもCCG市場を飽和させようとはしていません。実際,より多くのプレイヤーが恋に落ちるようなゲームを作ろうとしています。我々は戦略(カード)ゲームを愛しており,もっとアクセスしやすくなれば,より多くの人々が同様にゲームを好きになると思っています」
おそらく,Legends of Runeterraに最も近いのはHearthstoneではなく,ライバルのMOBAであるDota 2(偶然,League of Legendsのオリジナルな発想に続いた作品)に基づいたValve's Artifactだろう。系統は似ているが,Artifactの苦戦はよく伝えられている(関連英文記事)。
「Artifactのローンチから間違いなくいくつかのことを学びました」とRubin氏は語る。「我々は彼らの失敗を見てきました。正直に言って,彼らがうまくやった部分も見ています。我々はそれを糧に,本当にゲームを成長させました。我々は彼らの過ちから学んだのです」
おそらく,Artifactの最大の問題はビジネスモデルにありました。それは,より良いカードを購入するための市場がまだ残っているのに,ゲームへの参加費で20ドルを課したことです。Rubin氏は,彼のゲームが正反対のものを提供できると確信しており,誇らしげに「真の無料プレイ」であると宣言していた。
「我々は必ずしもCCG市場を飽和させようとはしていません...もっとアクセスしやすくなれば,より多くの人々が同様にゲームを好きになると思っています」
「カジュアルに,または競技プレイをしたい,これら両方の状況で,Legends of Runeterraは競合他社よりも簡単に参加できるようになることを願っています」業界を巡る監視の強化は,その「真の無料プレイ」の野望に一役買ったのかもしれな。カードパック,とくにFIFA Ultimate Teamに見られるカードパックでは,ランダム化されたコンテンツに関連するLoot Boxや収益化メカニズムを,ギャンブルとして規制することを求める声が上がっており,プレイヤーに金銭的損害を与えかねない収益手法の代表例とされている。
Rubin氏は,ブースターパックは「すべてがネガティブではない」と考えており,Legends of Runeterraがそれを持たない理由は,「彼らが略奪的だと考えているからではなく,プレイヤーが誰なのかに応じてより良いことができると考えているから」だと強調している。
しかし,Riot Gamesは,プレイヤーがどのようにして追加のカードを獲得するか,またはどのコンテンツをロック解除したかを知るために何を開けるかについてテストする際に問題に直面している。
「それは我々にとって興味深い挑戦でした。なぜなら, 『ねえ,我々はなんでもあげるよ。これってクールじゃないか?』しかし,プレイヤーは『いや,僕らはまだモノを開けて成長させたいんだ」という感じでした。ですから,約1年前にモデルを変更しました。人々はブースターパックを開くのが好きなのですが,我々はランダム化されたコンテンツにお金を払わなければならないようなものは嫌だったのです」
チームのソリューションはThe Vaultで,Rubin氏は「より公正な方法で」ミステリーロック解除を提供するものだと考えている。これは毎週のコンテンツドロップで,プレイヤーにランダムアイテムを提供するが,そのコンテンツの品質は,獲得したXPの量または1週間で費やした時間に基づいている。
同様に,地域戦争機能は,プレイヤーがRuneterraの6つの地域の1つを選択してカードを獲得できることを意味する。カードは引き続きランダムに選択されるが,特定のセットから選択されるようになり,プレイヤーはいつでもロック解除する地域のカードを変更できる。
もちろん,収益化要素は存在するが,Riotは公正なシステム,Wild Cardsを考案したと確信している。これらはゲーム内の任意のカードと交換できるため,プレイヤーが特定のアイテムで苦労したくない場合は,ワイルドカードを購入して交換するだけでいい。
「一部のプレイヤーが物を買いたいと思っているのは知っています」とRubin氏は説明する。「最初は,プレイヤーがそれほど多くのものを買えないシステムでした。私たちは,free-to-playのプレイヤーが平等な競技の場を望んでいたことを本当に気に入っていました。人々は「ウォレットデッキ」と対戦することを本当に嫌います。そこでは,彼らは初めてゲームに参加しているのに,対戦相手は競争しようもないような150ドルのデッキを持っているのです。我々の目標の1つは,free-to-playのプレイヤーにサービスを提供し,公平な競技場にすることです」
「League of LegendsのIPは非常に強力だと思うので,みんなのためのゲームを作りたいのです」
彼は続ける「(ワイルドカードを使って)我々は基本的に,すべてのチャンピオンとそれらの異なるレアリティはすべて同じ価値があると言っています。free-to-playプレイヤーが実験を行い,支払いをしないことに対する罰則を感じさせないようにしたいという状況があるのです」Riot Gamesは,プレイヤーが購入できるワイルドカードの数に週単位の制限を設けた。これは,ゲームのバランスを維持するとともに,プレイヤーが何百ドルもコンテンツに費やすことに対して無策だという批判を回避するためだ。
これはテスト中にインフルエンサーの間で意見が分かれたモデルだ。― カードの開封ビデオは非常に人気があることが証明されているが,多くの報酬を提供しつつ公平性を確保することにかけては,チームは「うまく混ぜ合わせた」とRubin氏は信じている。
ゲームデザイナーは,すべての発表をきっかけに「Riotの非常にエキサイティングな時間」が始まったと見なしている。これは Legends of Runeterraだけでなく, League of Legendsをベースとした格闘ゲームやアニメーションシリーズを含むその他のプロジェクトに加えて,戦術的なオリジナルIPシューター,コードネームProjectAも含んでいる。
Riot Gamesが,ついにその名前の複数形の部分に対応したと憎まれ口を叩かれるのはやむを得ないことだろう。Rubin氏にとってこれは,スタジオの主力IPにより多くの人々を引き込むだけではなく,もちろんそれは希望でもあるが,会社を前進させ,大人気のMOBAよりも幅広い聴衆に対応するものだ。
「League of Legends IPは非常に強力だと思うので,すべての人のためのゲームがほしいのです」と氏は語る。「 Runeterraを具体的にどのように作成するかについては,必ずしも考えているわけではありませんが,プレイヤーにどのようにサービスを提供するかについてはしっかり考えています」
「Project Aでそれを見ることができるでしょう。これは,League of Legends のIPを使用していません。一部の人々にとって非常に驚くべきことだと思います。これが我々がすべてのプレイヤーにサービスを提供する方法です。プレイヤーはシューティングゲームの超強烈なゲームプレイを望んでおり,我々はそれを提供したいと考えています。それがLeague of Legends IPを使用することを意味していない場合は,IPを使いません。しかし,我々には本当に強力なIPがありますので,できる限りそれを使用しています」
※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら)