Loot Boxなしの収益化でGears 5は「業界の先を行く」
Gears 5のデベロッパは,このゲームが発売後にAAAゲームでのプレイヤーのマネタイズにトレンドをもたらすと考えている。
Gamescomで展開されたHordeモードのデモのあとで,The CoalitionのRyan Cleven氏はゲームにマイクロトランザクションが含まれるかどうかを尋ねられた。
同作のマルチプレイヤーデザインディレクターは,Gears 5にはLoot Boxがないことを繰り返したが,ゲーム内通貨Ironにプレイヤーが本物のお金を費やすことができるストアがあり,アバターアイテムの購入に使用できるという。
また,それとは別にコンテンツを取得するための2つのシステムがある。Tour of Dutyと呼ばれるロック解除可能なカスタマイズシステムと,プレーヤーがゲームをプレイするためだけの無料コンテンツを取得するSupplyだ。2つのコンテンツプールは別々となっている。
一方,ヒーローはゲーム内で獲得することも購入することもできる。シーズンパスはない。
Cleven氏は,このシステムが「非常にプレイヤーセントリックで,プレイヤーに優しいカスタマイズと収益化の方法」であると感じている。
「Loot Boxを廃止し,お金を使って進行を加速したり,アバターアイテムを獲得しようとしている人々にサービスを提供できると同時に,ゲーム体験の整合性を維持できるようにすることで,業界の先を行っていると本当に思います」と氏は語った。
GamesIndustry.bizは,この新しいマネタイズシステムが,現在行われているLoot Boxを取り巻く議論と反発に影響を受けているかどうかを尋ねた。しかし,Cleven氏は,論争はGears 5の方向に影響を与えなかったと主張している。
代わりに,このシステムはGears of War 4の頃に開始されたものに基づいて構築されているという。Gears 4では,プレイヤーがアバターアイテムを獲得および購入できる同様のメカニズムが導入されていた。これは,新しいプロジェクトであったため,チームがGears 5で「より完全に実行」できるようになったものだが,その基本思想は以前のタイトルで確立されていた。
「いろんなことが起こる前に,我々はその決定を下していました」とCleven氏は語った。「未来を占っていたようなものです。我々はゲーム内でカードパックを採用した最初の会社の一つだったと思います。我々はGears 4で非常にエレガントにやったと思っていました ―好きな人もいれば嫌いな人もいたようですが。他の企業や他のゲームでは別のやり方をしていますが,人々はあまり幸せではにようです」
「我々は自分自身に課題を課しました。購入したいプレイヤーに購入可能なものを提供したうえで,残りのプレイヤーにシステムを本当に楽しんでもらえるか? これはGears 5の最初から設定していた課題でした」
政府と政治家はLoot Boxの影響を重く見ており,このアプローチは検証されたといっていいだろう。だからGears 5チームは新しいシステムに賭けたのだ。
「我々は(Loot Boxが)Gearsに適していないと感じただけで,論争が起きていなくても,可能な解決策を率先して探したかったのです」
※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら)