PlayStation 4は1億台を出荷したが,売上高は150億円減少
ソニーは今年度の第1四半期の決算を発表した。PlayStationの売上は落ち込んだが,ゲーム機の売上は伸びている。
プラットフォームホルダーのゲーム&ネットワークサービス部門は,前年同期比146億円減収となり,2019年6月30日に終了した3か月間で4575億円(42億ドル)を生み出した。
ゲーム事業は同社の最もパフォーマンスの高いセグメントになることが多いのだが,今四半期はElectronic Products&Solutions(EP&S)のほうが上回っている。これは,モバイル,ホームエンターテイメント,サウンド,およびカメラなどを扱うImaging&Sensing Solutions(I&SS)を含む部門だ(※I&SSは別部門です)。
ゲーム分野の営業利益は,前年同期比9.6%減の738億円(6億7950万ドル)となった。
このセグメントの減益は,為替レートの影響,サードパーティタイトルの売上減少,およびファーストパーティのソフトウェアによる貢献の減少によるものだ。後者は,今四半期のプラットフォーム所有者の大きなリリースであるDays Goneが,昨年のGod of War(ほぼ同時期にリリースされた)の成功に追いつかなかったことを示唆している。
ただし,これらの減益は,PlayStation 4ハードウェアの売上およびPlayStation Plusなどのデジタルサービスの増益により相殺されている。
PlayStation 4は,前四半期に320万台を出荷し(前年同期と同じ),1億台が小売店に販売された。Niko Partnersのアナリスト,Daniel Ahmad氏は,これでPS4がWiiとPS2を追い越し,最速で1億台出荷したゲーム機となったと述べている。
一方,3か月間で4290万本のゲームが販売され,2018年度第1四半期の4060万本から増加した。
これらの売上の53%がデジタルであり,この2年間で最高の割合となっている。ソニーの比較表は2017年度までしか遡っていないが,デジタルへの世界的なシフトを考えると,これが新しい最高記録であると推測しても大丈夫だろう。
合計で,9億7360万本を超えるPS4ゲームが世界中で販売された。
PlayStation Plus加入者数は3620万人で,前四半期の3640万人からわずかに減少したが,昨年の3390万人から大幅な改善を示した。
全体として,ソニーの売上高および営業収益は1%減の1兆9300億円(175億ドル)となっている。これは,EP&Sの売上が大幅に減少したことによるものだが(※分かりにくいが,モバイル部門を編入した2018Q1のEP&Sの売上が異様に高かったため),I&SSおよび音楽の売上が大幅に増加したことで相殺されている。
営業利益は,I&SSによる大幅な増加により,前年同期比18%増の2,309億円となった。
その結果,ソニーは会計年度の残りの期間の予測を修正している。具体的にPlayStationを見ると,売上高は1000億円減の2兆2000億円(203億ドル),営業利益は2800億円(25.8億ドル)のままだ。
ソニーは,ゲーム機の世代が終わりに近づくにつれて,サードパーティ製ゲームの売上とPS4ハードウェアの売上がとくに落ち込むと予想している。ほぼ確実にPlayStation 5という名前になるであろう同社の次世代ゲーム機は,来年度,おそらく2020年のクリスマスまでに発売される予定だ。
総売上高は,前年比2000億円減の8.6兆円(792億ドル),営業利益は8100億円(74.6億ドル)を維持している。
※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら)