デベロッパは8週間以内にLoot Boxの仕組みを変えないと，ゲーム禁止の危機となっている。

　デベロッパが，オランダ賭博局による画期的な決定に従ってゲーム内のLoot Boxを変更するまで8週間の猶予が与えられた。

　Loot Box要素を持つ10個の人気ゲームを調査したところ，そのうち4つはBetter Gaming法に直接違反することが分かった。

　違反はLoot Boxの仕組みによるものだ。それは一切スキル要素がなく，ゲーム外の価値に交換可能なマーケットを持ったアイテムを含んでいた。

　6月20日までにデベロッパがこれらの仕組みを変更する措置を取らない場合，彼らは罰金を科せられるか，その地域でのゲーム禁止に直面するだろう。

　Loot Box問題に最初に具体的な行動を示した国として，オランダ当局は，ほかの欧州諸国と協力して問題に取り組むことを望んでいる。

　賭博局はどのゲームをテストしたのか ― またはどれが直接違反に相当したのか ― を明らかにしていない。オランダ語のニュースサイトNOSは，そのゲームはMafia 18，Dota 2，PlayerUnknown's Battlegrounds，そしてRocket Leagueだと伝えている（参考URL）。

　報告書（Loot Boxの研究：宝箱か負担か？）では，残りの6ゲームは直接にはBetter Gaming法に違反していないが，「それでも中毒症状になっていく」そして「オッズはゲームを構成する中毒を防ぐためのものだった」としている。

　定量的なリスクアセスメントを提供する評価ツールを使い，賭博局は，
Loot Boxには「中程度から高度の中毒リスクの可能性」が平均的に存在し，若年者などの社会的弱者グループが参加を奨励されていることを発見した。

　Loot Boxの研究分析では，中毒的なデザイン要素を発見し，その仕組みはしばしばスロットマシンやルーレットといった賭博と似た傾向を示すことを指摘した。

　「それらは賭博と同じように，あなたに『もうちょっとで勝てる』と思わせるようにデザインされています」と賭博局のディレクターであるMarja Appelman氏はNOSに語っている。

　「Loot Boxを開けたときにはあらゆる種類のサウンドエフェクトやビジュアルエフェクトがあり，徹底的にプレイしてしまいがちなのです」

　欧州以外ではハワイ（関連英文記事）とワシントン州（関連英文記事）がLoot Boxに対する法案を提案しているが，まだ法律は成立していない。一方，ニュージーランド（関連英文記事）とオーストラリア（関連英文記事）はともにLoot Boxは賭博を構成しないとする規約を持っている。