Vive Proを使用した体感系VRアトラクション「FLACTUS」とは
TYFFONは「Magic-Reality」という題目で体感型VRアトラクションを展開している。Magic-Reality第1弾のCorridorは,VRヘッドセットとバックパックPCを装着して広めの室内で回廊を歩き回るというものだった。床に示された魔方陣に従って呪われた屋敷を探索するホラーアドベンチャーだ。
ちなみにCorridorは,かつては赤坂サカスで展開されていたサービスだが現在ではお台場に場所を移して,ダイバーシティ内にTYFFONIUMという施設を構えている。Corridorを2ブース,FLACTUSを2ブースという展開だ。
手の表示はクロマキー合成だ。機材はVive Proだったが,SRWorks SDKなどを使ったものではなく,旧ViveレベルでのAR的なカメラ運用で実現されている。おそらく途中まではVive用に開発されていたのだろう。
テストで使用したVive Proはビルトインのヘッドフォンなしの設定になっていた。ヘッドフォンは別途装着することになる。
Vive ProはすでにVR ZONE SHINJUKUで試験稼動しているが,解像度向上は画面の動きの穏やかなこちらのコンテンツのほうが確認しやすいかもしれない。
(※以下ネタバレ要素を含みます)
テストを始めると甲板上での風景から物語は始まる。操舵手を担当したので,まさに舵を握っているところが映し出される。
周りを進む船はどれも帆が破れてボロボロの状態だ。それでも世界の果てに向かっており,それらの船に交じって夜の海を進んでいく。
どうもこの世界は平面なようで,世界の果てでは海の水が端から奈落の底に流れ落ちている。まさにその世界の果てで,やがて滝のような流れに巻き込まれて船ごと落下していく……のだが,崖の向こう側にも崖が見える。隣の世界というのも案外近いらしい。なお落下途中で象とか亀とかは確認できなかった。
落ちた先はまったくのファンタジーワールドだ。上にも下にも海面があっ利,空中を飛んでいるのか水中なのか判然としない。船を適当に操りながら周りを見渡すとクラゲも飛んでくる。
さらに蛇のような巨大生物が出てきて呑み込まれるという展開に。腹の中はなぜかフラクタルの世界だ。悪霊(?)に襲われたりと冒険を続けて,最後に元の世界(?)へと帰還する。三日月が大きな満月になっていたりクラゲが飛んでいるあたりは元の世界かどうか怪しいところもあるのだが。
こういった展開をだいたい10分間のアトラクションに詰め込まれていた。ゲームとはまた違った,映像世界に浸り込む系のエンターテイメントだ。高クオリティのグラフィックスによるVR体験をリアルタイムCGで見せるのがMagic-Realityの骨子ではあるようだ。ムービーなどを見ても,オブジェクトの質感にこだわった造形などが確認できるだろう。
FLACTUSは4月20日から稼動する予定となっている。プレイ料金は1600円で,すでに予約受付も始まっているようだ。お台場に遊びに行くことがあったら,立ち寄ってみるのもいいかもしれない。