「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 2018年3月30日,大阪にて「ゲームクリエイターズカンファレンス'18」が開催された。本イベントは関西圏最大のゲーム開発者向け技術カンファレンスである。技術的なセッションも見どころが多かったが,「クラウドファンディングで戦う方法『THE GOOD LIFE 』のチャレンジ」は,開発技術ではなくマーケティングをテーマにした講演であった。
 ゲームの開発資金をクラウドファンディングで集めることはかなり一般的になってきたが,彼らのタイトルは一度挫折し,再チャレンジ真っ最中である。今回はそんな「失敗」の知見共有という貴重な話を聴講できた。本記事はそのレポートである。


カルト人気クリエイターによる新作「THE GOOD LIFE」


White Owls SWERY氏
 登壇者の一人めは,White Owls代表で「THE GOOD LIFE」原作者のSWERY氏だ。SWERY氏はアクセスゲームズで「レッドシーズプロファイル」「D4: Dark Dreams Don't Die」といったタイトルの開発を率いたクリエイターで,海外のコアなゲームファンから人気が非常に高い。氏は,主にゲームデザインを担当しており,開発自体は外注するという珍しい形のインディゲーム制作を行っている。今年2月にはアークシステムワークスが開発を務める「THE MISSING」も発表されたばかりだ。

グランディング 二木幸生氏
 もう一人の登壇者は,本作の開発会社であるグランディングの二木幸生氏だ。グランディングは創立11年になる会社で,東京・福岡・京都にスタジオを持つ,総社員数70人の企業だ。コンシューマゲーム機タイトルや運営型のモバイルタイトル,そしてボードゲームも手掛けている。「クリムゾンドラゴン」や「街コロ」のヒットが有名だ。

 今作「THE GOOD LIFE」は,架空のイギリスの田舎街を舞台にした,スモールサイズのオープンワールドゲームだ。プレイヤーはフォトグラファーで,写真を撮りながら街のミステリーを解いていく……というのが大筋のストーリーになっている。特徴として,夜になると街の住人が犬になったり猫になったりする不思議なギミックがある。

 なかなか説明の難しい,一言では表しにくい魅力を持ったタイトルだが,SWERY氏曰く,こうしたゲームは,実は「クラウドファンディングに向いていない」タイトルだと考えているそうだ。クラウドファウンディングに出されるゲームは,はっきりしたアピールポイントが1つであることが一番分かりやすのだが,本作は売りにしたいポイントがいくつもある。


クラウドファンディング挑戦のきっかけ


 ではなぜ,「THE GOOD LIFE」はクラウドファンディングを始めたのだろうか? SWERY氏は世界的に著名なクリエイターであり,グランディングは前述のような経歴と規模を持つゲーム開発会社だ。パブリッシャを介しての発売や,自社パブリッシングも視野に入る規模に思える。
 実は,開発当初においては,本作はパブリッシャと組む形で進行していたのだそうだ。しかし,IPの処理などさまざまな理由から難しさを感じていたところ,ちょうどFig.coというクラウドファンディングプラットフォームの会社から提案があったのが転換のきっかけになったのだという。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ
 Fig.coは北米にある新興のゲームクラウドファウンディング運営企業だ。一般的なクラウドファンディングと少し違っており,ゲームプレイヤーから資金を集めるだけではなく,投資家筋にも案件を紹介するシステムがあることが特徴である。大口の出資者に対しては,ソフトの売り上げから利益を配分する形となるそうだ。

 SWERY氏は本プロジェクトを温めていたとき,たまたまそこの社長と会うタイミングがあったそうなのだが,この出会いに運命を感じ「面白そうなんで,いっちょやってみるか!」というノリでクラウドファンディングを決めたのだそうだ。しかし,結果としてFig.coでのキャンペーンは失敗に終わった。SWERY氏と二木氏は,クラウドファンディングは甘くないということを思い知ったという。


クラウドファンディングは再チャレンジ上等の時代に


 Fig.coでのキャンペーンは2017年9月に開始され,40日間続いた。その目標は1.5億円。そして結果は,45%の6800万円を集めたところで終了となった。バッカー数は3500人弱とFig.co歴代の2位の人数だったのだが,残念ながらゴールには到達しなかった。

SWERY氏曰く「トップにラフイラストとか今考えれば舐めてた」
「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 この失敗については,国内と海外でまったく反応が違ったという。日本国内では「これからどうするの?」と,まるでゲームクリエイター人生が終わるんじゃないかという雰囲気で身の周りの人に心配されたという。しかし海外からの反応は,今後のバックアップはどうする? と,すぐに次にどうするかを聞かれたのだそうだ。

 SWERY氏は海外のデベロッパから,クラウドファウンディングで失敗したらブランドに傷が付くと思いがちだが,「失敗した」ということは認知度が足りなかったので,そもそもゲームは十分に知られていないのだ,と教わったのだという。むしろ,「失敗してしまったことが話題になっているのだから,2回めは成功するよ!」といったようなノリなのだそうだ。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 実はSWERY氏は,Fig.coのキャンペーンの終盤時点で,すでに「次に行ってみよう」という腹だったのだそうだ。このままだと奇跡の大口入金がない限りはお金集まらない。じゃあ,次はKickstarterでやろうと考えていたという。


まずはトレイラー映像の作り直しから


 そして,実際にKickstarterでの再チャレンジが始まった。Kickstarterのスタッフからは,たくさんのダメ出しを受けたという。最初のテコ入れは「トレイラームービー」の作り直しであった。

 Fig.coのときに制作したムービーは,2Dのイメージイラストが随所に入り,最後になってSWERY氏ならではのミステリー要素が登場する。PAXで公開したときは観客から良い反響があったが,クラウドファンディングでのキャンペーンとは大きな温度差があった。


 このビデオは,クライアント企業にプレゼンする用のイメージビデオのノリで作っていたのだそうだ。プレゼンビデオの中には「完成形がこういうイメージになります」という暗黙の部分が多々含まれる。しかし,クラウドファンディングは直接プレイヤーとやり取りする場であり,バッカーはそんなところまで想像してくれないということが分かった。むしろ2Dのイラストが多かったため,「これは2Dのタイトルなのか?」と勘違いさせてしまったこともあったそうだ。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 トレイラームービーは,どういうファンに向けてゲームを作っているかをしっかり見せる必要があったという。ファンがほしいと思うものを見せていかないと,お金は出してくれない。SWERY氏のファンは,ミステリー展開を期待している。すなわち,ゲームのミステリー部分を先に見せて期待してもらわないといけなかったのだ。

 作り直したトレイラー映像が次のものだ。


 イメージイラストの表示をやめ,3Dのゲーム画面だけで構成されている。「写真を撮る」という基本のゲームシステムと,ミステリー要素を最初から出すようになった。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 キャラクター紹介も止め,全体的にビデオ全体の時間も短くしたそうだ。Kickstarterではゲーム紹介を実機の動画だけで入れて,そのあとクリエイターインタビュー動画につなげていくのが基本的なフォーマットと教わり,これまたその通りに作り直されている。


ゲームクラウドファンディングにのしかかる信頼問題


 ゲームのクラウドファンディングは大きな成功を収めたタイトルも少なくないが,多額の資金を集めながらもプロジェクトが頓挫したり,何年も続報がなかったりするものも目にする。ゲームプロジェクトに対する信頼度は,残念ながら低い状態だ。

 SWERY氏は,バッカーはそうした事態を常に危惧していることをFig.coキャンペーンの途中で気が付いたのだそうだ。ほかのタイトルと比較されて,「おまえのところは大丈夫なのか」とコメントが来たこともあった。すなわち,プロジェクトにおいてバッカーの信用を得るような努力が足りていなかったということだ。

 その観点からKickstarterでは,新たにパートナー企業と組むことを始めた。パブリッシングや資金面だけではなく,販路やローカライズ,PR,コレクターズボックスなどの制作,展示会のブッキングなどの支援を行ってくれるパートナーをつけ,それを信用できる材料としてバッカーに示していく考えである。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ
 Kickstarterからは,SMEが持つインディゲームレーベル「UNTIES」がパートナーとして加わっている(UNTIESについては,設立パーティ記事で詳しく紹介している )。パートナーについてはほかにも交渉中で,キャンペーン期間中にもう何社か発表していくのだそうだ。さまざまな実績のある会社とパートナーを組むことで,「このプロジェクトは確実にあなたの手元に届きます」ということをメッセージとして出していく作戦である。
 実際に本記事執筆中,新たなパートナーとしてインディゲームの限定版制作を行うメーカー「Limited Run」の参戦が告知された。

 もう一つ誠実さをアピールする方法としては,バッカーとのコミュニケーションを密に取っていくことが重要である。インタビュービデオをなるべく多く公開する,コメント欄でコミュニケーションを直接とる,コメント欄だけではなく,TwitterやDiscordのサーバー上でも発信することなどが主な手段だ(ちなみにDiscordのサーバーは,ファンが勝手に開設したのだそうだ )。

 こうしたSNS上のファンページは,継続的に情報出しをしていかないと「死んでいる」ように見えてしまうので更新頻度が大切だ。何時であろうとやらなくてはいけない覚悟がいる。これは1人でまかなえるものではなく,チームを作って対応する必要があるという。そこで,「THE GOOD LIFE」では,専用のコミュニケーションマネージャーを雇用したそうだ。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 基本的にKickstarterキャンペーンに張り付いてもらい,書き込みがあったら,すでに情報が整理されていることはすぐ回答してもらい,決まっていないことはいったん翻訳してもらって回答するのだそうだ。コミュニケーションマネージャーの役割では,英語ができることはもちろん,SWERY氏の過去作や,影響を受けている映画などの作品についてよく知っている必要がある。タイトルのバックグラウンドを理解している人でないと「こいつら分かってないな〜」という感じにコミュニティが冷めてしまうからだ。

 その他,コミュニティからはよく分からない連絡が来ることもかなり多い。クラウドファンディングにぶら下がってお金を稼ぐ系の営業メールは全部無視しなくてはならないし,YouTuberから「僕をゲームキャラにしてください!」という連絡も来るので,ちゃんとした断りの用意しておく必要があるそうだ。


金額設定の見直しと,キャンペーン期間の話題作り


 Kickstarterでの再スタートにおいて最初にアドバイスされたことは,「一人当たりいくらで何人集まって全体でいくらになるか」をちゃんと計算しなさい,ということだったそうだ。例えば5000万円集めるとしたら2500円のプランが何人分必要になるか,という計算である。

 「THE GOOD LIFE」のように,開発会社をつけるスタイルのゲーム開発では大きなお金が必要だ。Kickstarter上で「インディゲーム」という見せ方をしている以上,開発会社にかかる人月などバッカーはいっさい考えない。いわゆる「開発予算」のような考え方はいったん忘れて,実際に集められるお金を現実的に試算し直す必要があったそうだ。
 また,後述する「ストレッチゴール」をうまく使って金額を増やしていくこともしっかり計画しないといけない。Fig.coでの最初のキャンペーンは,そうした設計が足りなかったことが大きな失敗の原因であったと二木氏は分析した。

 Fig.coのキャンペーンは失敗に終わったが,そのキャンペーンにバックしてくれたファンのリストは手元に残った。これを持った状態で2回戦を始めたというのが有効に機能したそうだ。クラウドファンディングは,始まる前に勝負が決まっていると考えていい。基本は初日に数が集まって注目される。立ち上げに失敗するとほぼうまくいかない。

 SWERY氏は,Fig.coのキャンペーンが終わる際,Kickstarterでもう一度やりますという「炎上商法」な告知を出した。これがなければ,メディアにおいて「THE GOOD LIFEはFig.coで失敗しました」という記事になってしまう。しかし炎上覚悟でKickstarterでの再起を告知することで,「THE GOOD LIFEはKickstarterに移動します」という記事に変わった。副作用としてFig.coのアカウントは凍結されてしまったが,これがきっかけでKickstarterから直接の連絡があったのだそうだ。

 Kickstarterで再出発するまでの間は,話題を持続するために告知文を何度も出し,クリスマスやバレンタインに壁紙を配信したりなど,とにかく話題が途切れないようにしながら準備したそうだ。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 ちょうど本記事が出る前後に開催されるPAX EASTでは,「THE GOOD LIFE」はKickstarterのブース内で展示する予定となっている。こうしたイベントにもこまめに出て,写真をTwitterなどにどんどんあげてもらい,中だるみを防ぐことが大事だと二木氏は述べた。


「高額リワード」は実は実行されない?


 続いてKickstarterからは,さまざまなファン層が応援しやすい形にリワードを作り直すようにアドバイスされた。ゲームや限定版が手に入る通常のリワードももちろんだが,世の中には「どんな理由であれ,お金を払いたい!」というリッチなファンもいる。現在では750ドル以上はおおむねお金持ち向けのリワードとして設定するのだそうだ。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

100万円リワードには,すでに1人バッカーが付いていた
「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ
 以前は,ファンがお金を払ってくれる可能性を考えて,高いところにファンが欲しいものを入れて設定したが,これはあまり機能しなかった。Kickstarterで新たに作った100万円のリワードは,日本のWhite Owlのスタジオでスタジオツアーをやり,クリエイターと一緒にディナーができる権利というものだ。ファンにとってはかなり貴重な機会に思えるが,こうした「クリエイターに会える」系は,お金を払うものの実際には来ない可能性が高いのだという。リッチなファンはただお金を払ってサポートする理由がほしいだけで,本当に日本に来て一緒に食事をしたいとは限らないのだそうだ。

 ストレッチゴールを最初からすべてオープンにしないこともコツの一つだ。Fig.coのときは最初からすべてのゴールをオープンにしていたが,これまたダメ出しを食らったそうだ。最初からゴールがオープンだと,達成度が中途半端だった場合,ゲームが完成品に見えなくなってしまうからだ。最初に公開せず,一つの達成する直前になったら次を公開するのがセオリーらしい。

 それも,中身と金額を達成するのまでスピードに合わせて次にオープンするストレッチゴールを変えていかなくてはならない。前のゴールが1,2日ですぐ達成した場合は,その勢いに乗せて高めのゴールを設定する。逆に達成に時間が飼った場合は,少しだけ増やす……といった調整になる。「ストレッチゴールは生き物であり,状況をみながら考えてください」とKickstarterから言われたそうだ。

 ストレッチゴールの設定そのものも,「1,000万円達成でステージ一つ追加!」など,派手なもの,バッカー喜びそうなものを設定しがちだ。そうではなく,クリエイター側がやりたいことや,現実的にやれることから金額を計算して,先にリストを作っておき,あとからストレッチゴールに並べるアプローチにしなくてはならないのだという。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 ストレッチゴールを達成することでゲームバランスが悪くなったり,逆に開発を圧迫したりすることが起こりえるからだ。ストレッチゴールのためにアイデアを出すのではなく,やりたいことを出して,それを金額に直しておく。もちろん,ゲームのボリュームは集まった金額に応じてスケーラブルに変えられるようなゲームデザインにしておくこともポイントだ。

 また,早割の仕組みである「Early Bird」も有効な手段だ。「THE GOOD LIFE」では作品のボリュームから考え,定価をPC版は29ドル,PS4版が39ドルと決め,それに対してEarly Birdで10ドルや5ドル引きを設定している。スタートダッシュには非常に有効な手段であり,どれだけお得にするか,どのくらいの数を用意するかの設計が大事である。

 そして,キャンペーンが終了する時期の設計も大切だという。当初はキャンペーンの終了日をPAXなどのイベント合わせにすることを考えたが,これまたダメ出しを受けたそうだ。イベントに合わせると,ゲームファンはそこでお金をほかのことに使ったりほかのニュースで忘れたりしまうので絶対にずらしてくださいと言われたそうだ。

 加えて,現在試しているプロモーション手法として「クロスプロモーション」を始めたという。これはほかのファンディングタイトルとタイアップするものだが,「ほかのキャラクターを自分のゲームに入れる」などの規模の大きなものではない。プロジェクトのアップデート報告を書くとき,一番末尾に,「友人のプロジェクトにこんなものがあるから,ぜひ見てね」という一文を書くだけのスタイルなのだそうだ。
 ほかのキャンペーンの宣伝だけのアップデートを書くとバッカーは冷めてしまうので,少し追記するだけに留めるが,Kickstarterに膨大にあるプロジェクトから,ほかから渡ってくる入口を作ることになるため,結構有効らしい。


クラウドファンディングのノウハウをいかに掴むか


 Kickstarterはクラウドファンディングのパイオニアだけあり,多くのノウハウを持っている。しかし,今作のように直接詳細なアドバイスを受けるためには,実は厳しいハードルがある。全世界でKickstarterの社員は120名度しかおらず,プロジェクトは1か月で4000個も作られているからだ。SWERY氏の場合は,前述した炎上商法で中の人とつながることができたわけだが,新進気鋭のデベロッパはなかなかこうはいかないだろう。
 これについてWERY氏と二木氏は,クラウドファンディング案件のノウハウを持つコンサル会社と組むことをお勧めしていた。「THE GOOD LIFE」はICO Partnersというロンドンの会社と組んでいるそうだ。基本的にはノウハウを持っている会社と契約することが安牌なのだそうだ。

 「THE GOOD LIFE」のKickstarterプロジェクトは講演時点で4000人程度のバッカーを集め,金額も3分の1弱くらいまで到達したところだ。これはかなりいい数字なのだそうで,立ち上げ3日で20%を超えるプロジェクトはほとんどないかららしい。

「THE GOOD LIFE」クラウドファンディングの挫折と再チャレンジ

 今後の残り日数で,この勢いをどう維持するかの勝負になっている。二木氏は,「まるで毎日マスターアップに追われているよう」と感じているそうだ。先送りにできないToDoが毎日発生し,しかも計画を状況に合わせて変えていかなくてはならない。本作のKickstarterのキャンペーンは5月まで継続される。

 どうも現状のゲームクラウドファンディングの成功には,コミュニケーションマネージャーを雇用したりコンサルティング会社と契約する資金力,Kickstarterの中の人とつながったりするコネ,交渉力といった体力が必要になってしまっているようだ。新進気鋭のインディゲームクリエイターにはなかなか厳しい状況である。パブリッシャなど,良きパートナーと組むことが一番現実的に思える。もしもクラウドファンディングに挑戦するならば,ノウハウを持っている人物や企業をいかにつかむか,というところが勝負になるだろう。

「THE GOOD LIFE」Kickstarterページ