「どうぶつの森 ポケットキャンプ」海外評価まとめ
どうぶつの森は何年もの間スマートフォンでのリリースが叫ばれていたタイトルだった。しかし,いまそれがついにここにある。どのように取り上げられたのだろうか?
シリーズとして見ると,どうぶつの森はほぼ全世界から敬意を持って扱われている。ネット上のネタ文化に燃料を供給しただけではなく,ゲーム界での楽しく暖かいお風呂に相当するものだった。しかしながら,どうぶつの森 ポケットキャンプに対する評価はいささか意見が分かれるものとなっていた。
我々の同僚であるNintendo Lifeは速やかにゲームを賞賛した。Liam Doolanは10点満点中8点を与えている。
「Free-toPlayのタイトルとしてはではありますが,どうぶつの森 ポケットキャンプは期待を超えていました。魅力的で遊びやすいデザインのおかげで,これは確かに初めて触るプレイヤーへの素晴らしい導入となっています」と彼は語っている。
多くの同業者とは違い,Doolanはマイクロトランザクション(ゲーム内課金)に寛容だ。ゲームを進めるためにユーザーに出費を強いているというよりは,単にゲームをスピードアップする方法を提供しているだけだと彼は語っている。
「このIPが,こんなにあっさりとモバイルプラットフォームに適合させられているのには驚きです」と彼は語っている。「かつてリリースされたことのない機種に展開するに当たって昔ながらの手法による実験をしていますが,どうぶつの森 ポケットキャンプは,過去の作品と同等レベルの空想を提供し続けています。それはこのシリーズが何年にもわたって基盤としていたものです。このことだけを取っても,お金を払う価値はあります」
これより遥かに批判的なのは Ars TechnicaのSam Machkovech氏だ(参考URL)。氏はゲームのコアな体験やFree-to-Playのメカニズムには感銘を受けていない。
「結論として,これはどうぶつの森ではありません」と氏は書いている。「これは詐欺です。任天堂は,同社で最も家庭向けなタイトルの一つにこのような略奪行為を加えたことを恥じるべきです。これはまさに全体的な再設計の不足にほかならず,この輝かしいシリーズでFarmVilleレベルの汚点になるでしょう」
氏は同様に,どうぶつの森の典型的なスタンドアロンエリアを支持する相互接続された世界からかけ離れた構成についても非常に批判的だ。
「珍しい虫や魚の姿を見かけたら,持ち物を取り替えて活用するような自由度が高く創発的なゲームプレイの代わりに,特定の場所に向かって資材が尽きるまでゴミを育てるのです」と氏は語る。
さらに,新たに紹介された生産システムは,単に「ゲーム内に通貨混乱のスープをぶちまけるモノ」と失望をもって迎えられている。
「これはどうぶつの森ではありません。これは詐欺です」
-Sam Machkovech, Ars Technica
おそらく最も寛容なレビューは,5点満点中4.5点を与えたTouch ArcadeのEli Hodapp氏のものだろう(参考URL)。「ポケットキャンプは,3DSの「とびだせ どうぶつの森」のような"本物の"ゲームを置き換えることなく驚くほどうまくモバイルに最適化されたどうぶつの森です」と氏は語っている。
それでも,氏はポケットキャンプはかなりそぎ取られた体験しか提供しておらず,完璧に実現された同シリーズの導入作を期待するプレイヤーは制限の多さにイライラされられるだろうと,譲歩を強いられていた。それでも,氏はFree-toPlayのメカニズムについては,ほかのレビュアーほどうんざりさせられていないようだ。「任天堂が受け取るのは40ドルから50ドルでしたが,どうぶつの森はこれまでもフリーミアムなゲームのようにプレイされていました」と主張している。
もう一つかなり寛容な点数をつけたのが,すでに1か月近くこのゲームをプレイしていたDestructoidのCJ Andriessen氏だ(参考URL)。
10点満点中7.5点を付けた氏は「ポケットキャンプはプレイも魅力も普通のどうぶつの森そのもののように見えます。ただ小型化しているだけです」と語っている。
Andriessen氏によるとそぎ落とされた構成はうまく働いているという。「成長が遅いとはいえ,ポケットキャンプはいまだに1日のうちに数回は私を熱狂させるものを持っています」
「ポケットキャンプはプレイも魅力も普通のどうぶつの森そのもののように見えます。ただ小型化しているだけです」
-Eli Hodapp, Touch Arcade
Kotaku UKのGita Jackson氏はそれとは意見が異なり,本作を「魅力的だが低俗」と表現している(参考URL)。彼女は「どうぶつの森 ポケットキャンプはシリーズの導入に非常に役に立つタイトルです。これはゲームにお金が使えることを思い出すまでは,ですが」
Jackson氏によると,ゲームの特定の側面は「くつろぎやどうぶつの森シリーズの親しみやすい雰囲気」を歪ませており,ほんの数分でアイテム作成できていたものを数時間かかるようにする変更がどれほど迅速に行われたのかが批判されているという。
「時間短縮タイマーと追加の素材を購入するオプションは,ゲームのいたるところにあります。どうぶつの森本編では待つことはときとしてゲームの要点となっています」と氏は語る。
「ポケットキャンプでは,タイマーはとても目立っており,私は馬鹿にされたように感じます。確かにフルーツは3時間も待てば,より頻繁に育ちます。しかし、お金を使って瞬時に育てられることを知っていると誠意がないように感じられます」
Jackson氏は,ポケットキャンプは強くノスタルジーを引き起こすと語り,同時に「まるで,たぬきちが売られているような感じがします」と語った。それは「略奪,不誠実,そしてお金を搾り取ろうとしている」ようだと表現している。
「これら二つのことは互いに頭をつき合わせています。そしてそれによってどうぶつの森の世界が少し汚染されたように感じられます」と彼女は書いている。「実のところ,私はSwitch版のどうぶつの森に恥ずかしくなるくらいお金を使うことになるでしょう。それでも私は現在ポケットキャンプを楽しんでいます。1日が終わりると,それは私の口の中に酸っぱいものを残します」
※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら)