Kickstarter,月額投資サービスDripをスタート

新しいクラウドファンディングプラットフォームはクリエイターに,制作中のコンテンツに対してサブスクリプションモデルを提供する。今後,Kickstarterに統合される予定となっている。

 KickstarterはPatreonのライバルとなる新たなプラットフォームをローンチした。

 Dripは「サブスクリプションツール」だと説明されている。これはKickstarterが提供する1回限りの融資とは異なり,クリエイターとアーティストにユーザーから「定期的な金融融資を受ける」ことを可能にするものである。

 これはPatreonが提供しているサービスとまったく同じものである。ユーザーは彼らの選択したクリエイターが提供するアーリーアクセスに月額料金を支払うことで,限定かつボーナス特典に加えて制作秘話やアップデートを提供される。

 Dripのユニークなセールスポイントは,これがすでに確立されているKickstarterのコミュニティに導入される予定だということだ。同社は,1400万人のユーザーがすでにプロジェクトに投資を行っているトップクラウドファンディングサイトとの「シームレスなアクセス」を約束している。

 Kickstarterはまた,それぞれのDripプロジェクトは7日から30日までの「投資メンバーシップ」期間にスタートすることを明らかにしている。その期間に「投資メンバー」登録ページを提供することができる。

 同社は,これは30日以内に投資が行われた場合にのみ性能するという「Kickstarterの持つAll or Nothingなシステムの緊急性を再現するものだ」と主張している。デベロッパはこれらの限定投資期間を,Kickstarterキャンペーンと同じくらい早期サポートを急増させるのに使うことができるという理屈だ。

 Dripは,すでにKickstarterでサポートされているすべての分野のクリエイターに開放されている。これにはもちろんビデオゲームも含まれており,デベロッパにとって新たな財源となりうるものを提供している。

 約束されたアクセスがDripが主張するとおりに手間が掛からないものだとすると,多くのインディ開発者や小規模スタジオが初期のクラウドファンディング推進後の業務継続のためにこの新しいプラットフォームに鞍替えすることもありそうだ。

 もしデベロッパがDripの利用に興味を持ったなら,彼らは少し待たなければならない。 ―Kickstarterは2018年初めにさらに多くのクリエイターに開放を予定しているものの,これは招待専用のプラットフォームとして開始されるからだ。加入者は本日からコンテンツに対してお金を入れることができる。

 おそらくKickstarterがPatreonと競合したがっていても驚く人はいないだろう。このライバルとなるプラットフォームは,6000万ドルの投資ラウンドを受けて最近4億5000万ドルの評価額となった(関連英文記事)。

 Dripがゲーム業界に対して価値があるものだと証明されるかどうかは不透明だ。すでにKicckstarterのビデオゲームプロジェクトへのサポートは明らかに減少を示している(関連英文記事)。先月には,Kickstarterでのゲームへの投資失敗が成功の3倍以上を記録したと報告されている(関連英文記事)。

Kickstarter Drip公式サイト


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