TUNE,不正クリックなどの広告詐欺対策ソリューションを発表

 米モバイルマーケティングプラットフォームTUNEは,アプリのインストールと削除を繰り返したり不正なバナークリックを送出する広告詐欺「アドフラウド」に対応した「TUNE Fraud Prevention Solution」を発表した。
 TUNE Fraud Prevention Solutionを使用することで不正なトラフィックを可視化し,広告詐欺を行うパブリッシャの排除,さらには広告費の回収などが可能になるという。

TUNE Fraud Prevention Solution情報ページ


アドフラウド(広告詐欺)対策ソリューションを提供開始広告主とアドネットワーク事業者が可視化したアドフラウド情報をリアルタイムで共有

 北米最大手のモバイル効果の測定・分析ソリューションを提供する TUNE(読み方:チューン)は、スマホ広告の効果計測ツールなどの機能をもつマーケティングプラットフォーム「 TUNE Marketing Console」に、アドフラウド(広告詐欺)を可視化する新ソリューション「TUNE Fraud Prevention Solution」をこのたび拡充します。
 アドフラウドとは、「アプリのインストールと削除を大量に繰り返す」「表示される広告を不正に変更する」「不正アプリを用いて偽クリックをインジェクトする」などのネット広告を悪用した詐欺行為です。
 2016 年のグローバルのネット広告市場では、 1 年間の広告予算 2000 億 US ドル※1 の 3.4%にあたる 74 億US ドル※2 がアドフラウドなどの無駄な広告に費やされたと言われています。
 TUNE Fraud Prevention Solution では、広告主はアドフラウドが疑われるトラフィックを可視化して広告指標から自動的に排除し、対象媒体には広告を配信しないように設定できます。さらに広告主は、広告パートナー(DSP 事業者、アドネットワーク事業)とアドフラウド情報をリアルタイムで自動的に共有し、タイムラグなくアドフラウドの対応を協議し、対策にあたることができます。 TUNE Fraud Prevention Solutionは、広告主にとっては実体のない無駄な広告費の削減や抑制につながり、広告パートナーにとっては広告主への質の高い広告サービスの提供につながるものです。 TUNE Marketing Console のユーザーは無料で利用できます。


 なお TUNE は、 TUNE Fraud Prevention Solution の開発において、そのベータ版を韓国のモバイルゲームパブリッシャー兼ディベロッパーの NHN629 に試験的に提供しました。 NHN629 は日本や台湾などで Google Play Store と App Store のダウンロードランキング No.1 に輝いたゲーム「LINE WooparooLand」など、大ヒットゲームを提供しています。 TUNE Fraud Prevention Solution のベータ版の利用の結果、 NHN 629 ではトラフィックの 90%が 1 つのパブリッシャーから発信され、新規獲得したユーザーのほぼ 99%がインストールの翌日からアプリを開いていないという疑わしいデータを発見できました。また、送信したインストールの 30%以上でクリックしてからインストールするまでの時間が 10 秒以内という広告ネットワークも発見できました。これらがアドフラウドであることを確認すると、 NHN 629 は広告パートナーと協力して、広告キャンペーンから不正なパブリッシャーを削除し、支払った広告費を回収することができました。
 NHN 629 のマーケティングマネージャー、 Kim Joo Young 氏は「TUNE Fraud Prevention Solution のおかげで、複数のグローバルキャンペーンを展開しながら、最も細かなレベルまでデータを監視し、異常な動きを効率よく検知して対処できました。その結果、無駄な広告費を費やさずにすみました」と述べています。
 さらに、 Twitter のパフォーマンスマーケティングマネージャー、 Nick Quan 氏は TUNE Fraud Prevention Solution の提供を歓迎して次のように述べています。「広告の不正は我々の業界で多くの疑念を招き、そのことは、データ主導型の意思決定をするパフォーマンス重視のマーケターをいら立たせています。 TUNE Fraud Prevention Solution は、効率的なキャンペーンを展開する上で、難しい選択を容易にしてくれます」。また Quan 氏はこうも付け加えました。「とはいえ、トンネルの向こう側には光があり、そこに到達するには、アトリビューション、分析、マーケティングおよび広告パートナーが協力する必要があります。
 アトリビューションパートナーには、不正の特定に向けて前進がありました。広告パートナーが自身の不正検知・防止ツールを引き続き刷新する中で、アト リビューションパートナーも進歩を続けてくれることを望みます。次のステップは、広告パートナーから見たパブリッシャーの透明性にかかっていると考えます。これにより、マーケターやアトリビューションパートナーは不正を共同で突き止めて私達の業界を進歩させることができます」。
 TUNE の CEO である Peter Hamilton は「これまで不正を巡る議論は非友好的で、非難に満ち、ブラックボックス的なソリューションを販売するベンダーもいました」と述べています。さらに Hamilton は「透明性とオープンであることが唯一の答えです。協力してアドフラウドのような犯罪と戦うには、マーケターと広告パートナーの両方が、一貫性に優れた偏見のないデータを見ることができなくてはいけません」と述べています。

以上

※1
出典:フォレスター・リサーチ「Poor-Quality Ads Cost Marketers $7.4 Billion Last Year」
https://www.forrester.com/PoorQuality+Ads+Cost+Marketers+74+Billion+Last+Year/-/E-PRE9724

※2
出典:ゼニスオプティメディア「Adspend over time, between two selected years, all media or selected media, one
geography」 http://adforecast.zenithmedia.com/Charts/ChartsWP.aspx?chartType=Chart1LineSpendByMedium

TUNE について
TUNE は、モバイルマーケティング技術のリーディングカンパニーであり、スマホアプリの新規ユーザー獲得から既存ユーザー活性化までをサポートするマーケティングプラットフォームである TUNE MarketingConsole をマーケターに提供します。 TUNE Marketing Console は、多くの高収益を上げるアプリの運営企業などに採用されています。 TUNE はペイドメディア、オウンドメディア、アーンドメディアに渡る効果計測やアトリビューション分析を TUNE Marketing Console という一つのソリューションに統合します。

TUNE は本社を米国ワシントン州シアトルに構え、全世界 9 箇所にオフィスを開設、全従業員数 350 名以上を有しています。日本では 2013 年からビジネスを展開し、日本オフィスは 2016 年 1 月に東京に開設しました。 TUNE のソリューションは、モバイルマーケティングの効果測定検証のために、エクスペディア、セフォラ、エレクトロニック・アーツ、 CVS、サブウェイ、ニューヨーク・タイムズ、 LINE を含む多数のグローバル企業に採用されています。詳細は https://tune.com/で確認できます。