Unreal Engine 4.15リリース,BlueprintのC++コード変換やNintendo Switchのサポートなど多くの機能を追加
その主なものとしては,Nintendo Switchへネイティブ対応したことがまず挙げられる。Nintendo Switchの開発環境としてはUnityとUnreal Engineが対応することが発表されていた。Unityは現在のUnity 5系の最終版でサポートが行われておらず,ローンチ時にサポートするという発表を行っていることから,Switchのローンチ直前にGDCで発表されるであろう次期バージョンUnity 2017でのサポートになるものと思われる。それに先駆けて,Unreal Engineではネイティブサポートを行ってきた。
Nintendo Switchのローンチタイトルは少数だが,対応するゲームエンジンが公開されたことで開発は今後加速していくものと思われる。
そのほかの追加で目立つのは,BlueprintをC++に変換する機能だろう。まだ実験的な実装となるようだが,ハイエンドゲームの生産性向上が大いに期待されるところだ。
更新内容の概要を以下に挙げておくが,詳細については,公式サイトを参照してほしい。
- Nintendo Switchサポート
- 物理ベースのデフォルトポストプロセッシング設定
- テクスチャストリーミングの改善
- BlueprintをC++に加工
- C++のコンパイル高速化
- UIにブラー使用可
- マテリアルエディタでノードの編集可能に
- シーケンサでアニメーションのブレンド
- Blueprintでシーケンサアニメーション利用可
- コンテンツのホットリロード
- HDRディスプレイ出力に対応
- モバイルでのレンダリングプレビュー
- Blueprintでのマップセットコンテナ
- ゲームプレイタグ
- カラーグレーディング用コントロール
- VRエディタのメニュー改善
- VRエディタ用数値入力パッド
- テクスチャストリーミングデバッグ用の可視化ツール
- 操縦桿とステアリングのサポート
- 体感(触感)機器用コンポーネント
- PSVR AIMコントローラサポート
- 数学的マテリアルノード
- 前フレーム切り替え用マテリアルノード
- 事前スキン処理済ローカルノーマルマテリアルノード
- MacOSとiOSでのMetalサポートの強化
- シーケンサイベントにトラックの追加情報利用可
- シーケンサで動くダイナミックなオブジェクト利用可
- シーケンサのUI改善
- シーケンサで音量調整とピッチカーブ利用可
- ブレンドスペースエディタの改善
- Blueprintでポーズのスナップショット
- 質量プロパティのデバッグ機能
- アニメーションカーブがボーンに使用可
- アニメーションノードでのカーブの変更
- フォントアセットの改善
- LinuxでARM64のサポート
- NVIDIA SLIでAFRモードサポート
- モバイルVR用の遠景の単眼視可
- モバイル用カスタムステンシル
- モバイル用シェーダのメモリ削減オプション
- Android用のグラフィックスデバッガが統合可能に
- AndroidとiOSでロケーションサービス用にGPSデータ利用可
- iOSでのストリーミングオーディオ
- iOSでのリモート告知機能
- 乗り物のサポートがプラグイン化