e-Sports市場は今年6億9600万ドル規模になる

Newzooはe-Sports市場が2020年までに15億ドルに達し,ブランドのスポンサーシップと広告をリードするとの見通しを発表した。

 e-Sports市場は間歇的に成長しているように思われる。Newzooは本日(※英国時間2017年2月14日)今年のGlobal eSports Market Reportを発表した。この市場調査会社は2017年のe-Sportsシーンは成長速度が低下し,2020年にかけて急速な拡大の期間が続くと予測している。

 Newzooは世界規模のe-Sports経済が2017年に6億9600万ドル(約796億円)に達すると期待している。それらのお金はブランド(スポンサーシップ,広告,出版権),観客からのチケットやグッズ売り上げ,ゲームパブリッシャの投資などで費やされるものだという。その合計はNewzooが,2016年の市場規模が4億9300万ドルと昨年8月に推定したとき(関連英文記事)から41.3%アップしている。しかし,それはパーセンテージと実額の両面でこれまでのe-Sports市場の成長が減速したことを示している。Newzooによる2015年のe-Sports市場は2億5000万ドル規模になるというレポート(関連英文記事)では,2017年の上昇が41.3%,2億300万ドルと予測されていたのに対し,2016年は97.2%,2億4300万ドルの上昇とされていた。どうやら2018年以降は少し調子がよくなり,Newzooは,2020年には全世界のe-Sports市場は年間売り上げ15億ドルに達すると期待している。2017年の予測では,年間の平均増加額は2億6800万ドルとなっている。

 この期間にe-Sportsの観客数が拡大するとしても,収益と同じペースでの増大が期待できるわけではない。Newzooは2017年のe-Sports観客数を3億8500万人としており,その「うち1億9100万人はコア層であり,残りの1億9400万人はときどき視聴する人たちだ。2020年までに,Newzooはe-Sportsのファンベースが50%,2億8600万人増大すると予測している。

 「e-Sportsは新しい独立したビジネス・業界として指数関数的に成長するだけでなく,既存の業界の収束を加速させるものです」とNewzooのCEOを務めるPeter Warman氏は語った。「ブランドやメディア,エンタテインメント企業にとって,e-Sportsは,ゲームをプレイしたりゲームコンテンツを見たりといったデジタル世代と新時代のお気に入りの娯楽を現金化する機会を提供しています。イベントのライブストリーミングが始まって,ゲームは放送やメディアの領域に入ってきています。いまやそこで以前には手の出なかった市場への広告ビジネスモデルを展開できるのです」

 現時点ではe-Sports市場での大半のお金はブランドに由来するものだ。Newzooによると,その金額は今年の6億9600万ドル市場のうちの5億1600万ドル分に相当すると予測されている。その最大のものはスポンサーシップ(2億6600万ドル)であり,広告(1億5500万ドル),出版権(9500万ドル)と続いている。今年のe-Sportsシーンで主に外部の主催者とのパートナーシップ利益でパブリッシャが9800万ドルと見積もられているのに対し,観客による消費は相対的に小さな6400万ドルの市場を形成すると期待されている。

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