パネリストは，子供は5歳から6歳になると自分でゲームを選び始めると語った。

　デベロッパが子供を対象としたゲームを開発する場合，彼らは子供に向けて売るものを作るべきだろうか？　それとも両親に向けて売るべきだろうか？
　これはカナダのトロントで（※先週）火曜日に行われた GameON Venture Conferenceの「キッズマーケットへ向けた効果的なゲーム制作」というパネルディスカッションで挙げられた設問の一つであり，興味深い回答を引き出していた。
　Judith Beauregard氏はモントリオールを拠点とした携帯・WebゲームのデベロッパTobo Studioのエグゼクティブプロデューサーと副CEOを務める人物だが，最初に質問に答えた。
　「8歳までであれば，両親に売るといいでしょう」とBeauregard氏は語る。「7，8歳までの年少者向けのゲームというのは，非常に教育的なものになる傾向があります。両親には，子供たちに一緒に学んでいけるような，なにかよいものを与えているという感じが必要なのです。9歳くらいになって子供たちがApp Storeのパスワードを手に入れたら，そこであなたの教育も終わりです（笑）。これは冗談ですが，その年齢くらいで子供たちの興味の中心がガラッと変わるのを目にすることでしょう。子供たちはゲームにもっと娯楽を求めるようになるのです」

　Centennial大学でキッズメディアセンターで研究プログラムのディレクターを務めるDebbie Gordon氏によれば，多くの人は「子供が子供であることをやめる」年齢を12歳くらいだと考えているとのこと。しかし，氏は経験上，それは8歳くらいではないかと語る。親によってはそれより早く子供に日常的にどんなメディアに触れるかの判断を委ねるという。
　「放送について言えば，9歳かちょっと上の子供たちのために作られたコンテンツなどほとんどありません。なぜなら，その頃から子供たちは自分で好きな話題を集めるようになるからです」とGordon氏は語る。「Apple IDとパスワードについてはもっと低年齢で渡してもいいんじゃないでしょうか。教室で何百回となく子供たちと話し合いましたが，現在では5，6歳でいいと思います。これは環境や夕食のテーブルで繰り広げられる会話の種類とそこへの理解力にも大いに依存するのですが，決して珍しいことではありません。これは子供たちにとっては自慢する権利でもあるのです。私たちは『自分のApple IDとパスワードを知っている人は何人いますか？』とよく聞くのですが，たくさんの手が上がってきますよ」

　とはいえ，すべての家庭は異なっているので，この手の問題について何人かの親たちはほかよりも保護的なこともあるとGordon氏は注意を促していた。