「株式会社24Frameの内情暴露日誌」第28回:職務経歴書〜映像業界・スマホ編〜


こちらが僕のゲーム以外の職務経歴です(クリックで拡大できます)
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 前回はゲーム業界の話でしたが,今回はそれ以外の僕の仕事について説明したいと思います。

 そもそも僕は映画監督になりたくて大阪芸術大学の映像学科で学生映画を撮っていました。
 そこで卒業制作として撮った映画が運良く学生映画賞に入選。その縁で念願の商業デビューを果たしましたが,これで生活していくのは中々大変と思い知り……それで,少しでも稼げるようにとゲーム業界の門をたたいた訳です(そこからの顛末は前回をご参照ください)。

 在学中からアルバイトで現場のお手伝いをしていたことを含めても,こちらの職歴は7〜8年程度。現時点での僕のゲーム業界職歴のちょうど半分くらいですね。ただこれで生活をしていた訳ではないので,職歴と言っていいのかどうかちょっと微妙ですが。

はるか山奥にある奇妙な学校でした
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 ただ,当時僕が学生であったことと,業界の気質もあったのか,珍妙なエピソードはこちらの業界のほうが多いかもしれません。
 一番印象的なやり取りは,朝の4時ごろに徹夜の撮影が終わり一息,で「次は何時入りですか?」と聞くと「朝6時です」との返事。「え? 明日の?」と聞き返すと「いえ,今日の朝六時です」と言われたことですね。
 徹夜明けの二時間後に次の日が始まる。睡眠とはなんなのかを忘れるほどに過酷な日々です。しかもこの前後は暇なのかと言えばまったくもって似たような日々なのです。

毎日が遠足,というのは天国なのか地獄なのか。答えはその両方です
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 しかし,これは苦しいだけの話ではなくて,映画撮影というのは毎日遠足に行っているような側面があり,始まってしまうと意外と楽しいのです。移動中,タイトなスケジュールにも関わらずラーメン屋に立ち寄ってみたり,スーパー銭湯に立ち寄ってみたり,天気待ちと称してぼんやりと空を眺めてみたり。
 寝る時間はなかったですけど。まあ学生なんてろくでもない理由で勝手に徹夜したりしていますからね。これはこれでよかったんでしょう。いい思い出です。

 そしてその思い出の延長線上に,24Frameとしての映像関係の仕事で,NHKの番組のお手伝いとか,CM関係のお手伝いなんかも入り込んできた経緯があります。

見た目からしてまあ,なんかイカれてますよね
 そこでも細かいゲーム的な映像や放送用のミニゲームを作る,ということをやっていたのですが,放送系の人は「ミニゲーム」というものの考え方が僕らとは違ってかなり刺激的でした。しかしファミコンなどの思い出話は世代的な共通項があったりしてこれもまた面白き混乱です。

 さらにそのミニゲームが発展してスマホアプリを作ることもありました。スマホには当初仕事の切れ目を利用して自社開発で「サバイバールPG」というのを作っていたのですが,これに目をつけてもらう形でいくつかのスマホのお仕事につながりました。

 「サバイバールPG」は孤島で動物同士が戦うバトルロイヤル的な設定で,なかなかイカれたゲームであるとの褒め言葉を一部のかたにいただきました。

 ネットを使ったレイドボス的な仕組みがあったのですが,これを普通の仕組みじゃできないからと考えて,変なことをしていたら,それが特許になるという奇妙な現象にも見えました。人生,何が起こるかわからないものです。

 その後の「トラウマスター」は僕にとっては初の美少女ものだったのですが,監修してもらった結構有名な企業さんからはわりと高評価をいただき,この頃はやってやれないことないな,って思ってました。しかし,このシナリオをニコニコ超会議の建込みの中で書いているときには何らかの限界を感じましたね。


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こんなところからサッカーの試合を見られるという,それはそれで特殊な経験をさせてもらいました
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自分が特許を持つとは夢にも思いませんでした

 まあでも,これらはどれも運営型のアプリで,それを3人とかで回そうとしていたので,そんなことは長く続きません。それこそ限界を感じて家庭用ゲームの仕事に戻っていきます。それがちょうど「テイルズ オブ アライズ」や「テイルズ オブ ザ レイズ」,「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」などの,今までとは違うタイプの案件への参加です,そして社員の増加に伴い,必ずしも僕が参加する形ではなくなるなど,今までとは別の流れになってきて,激動の中で改めて変化を感じたものです。

 そんなこんなでこれからはどうなっていくのか,若干僕も予想がつかない部分がありますが,新たな出会いを大事にしつつ,楽しんでいけたらなあと思っております。それではみなさん,また次回!

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ニコニコ超会議の舞台裏にて。僕の人生のカオスもピークに近い状態でした
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こういった案件に参加して評価を得られるスタッフが育ってくれたことが,この会社にとって最も大きな変化の一つです

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