Krafton,「Free Fire」をめぐりApple,Google,Garenaを提訴

PUBGメーカーが「あからさまな権利侵害」のモバイルゲームのアプリストア所有者と開発社を提訴

 「Player Unknown's Battlegrounds」を所有するKraftonは,Apple,Google,Garenaに対して,KraftonがPUBGを「露骨に侵害している」と主張する2つのモバイルバトルロイヤルシューター,「Free Fire」と「Free Fire Max」をめぐる訴訟を起こしたとBloomberg Lawが報じた。

 「Free FireとFree Fire Maxは,Battlegroundsの著作権で保護された独自のゲームオープニング,エアドロップ機能,ゲーム構造とプレイ,武器や防具,ユニークなオブジェクトの組み合わせと選択,ロケーション,配色や素材,質感の選択全般など,個別にも複合的にもBattlegroundsを広範囲にコピーしています」と,Kraftonは述べている。

画像はKraftonの訴訟資料より引用

 訴訟では,ゲーム開始前のロビーからマップのレイアウト,防具として使えるフライパンという武器,ラウンド終了時の鶏肉をテーマにした勝利のお祝いまで,ゲーム間の類似点がいくつも並べられている。

 「Free Fireではプレイヤーが勝利すると,ローストチキンのディナー画像の上に休んでいる鶏が表示されます」とKraftonは訴訟で説明している。「このキャッチフレーズは,Battlegroundsの勝者を祝福するためにKraftonによって創造的に選ばれたもので,Battlegroundsを象徴するものとなっています。この軽快な勝利の表現とゲームのサバイバルな物語との対比は,作品に驚きとユーモアの要素を加え,この強調された表現を芸術的に取り入れることは,ゲームコミュニティから特に愛されるようになりました」。

 「Garenaは,Free Fireにおいて,プレイヤーが勝利した際にローストチキンのディナーを表示するなど,鶏肉をイメージした表現を採用している。Garenaは,勝利時にゲームに喜びと気まぐれを表現するための別の描写を使用できたにも関わらず,勝利を表すためにチキンディナーをテーマにした,Kraftonの表現を模倣した」とある。

 Kraftonは,アプリを配布し,Kraftonの削除要求に応じないAppleとGoogleも訴えている。Google傘下のYouTubeも,Free Fireのゲームプレイ動画の削除を拒否したことや,PUBGと類似点が多い中国映画「Biubiubiu」の動画の削除を拒否したことを理由に訴えられている。

 「AppleとGoogleの行動は,彼らが,私腹を肥やす“共同侵害者”から補償を受けない場合にのみ著作権を保護することを選択していることは明らかだ」とKraftonは訴えの中で述べている。「このような選択的な施行は,[デジタルミレニアム]著作権法に反しており,故意の侵害を構成しています」。

 Kraftonは裁判所と関係者に対し,権利を侵害するゲームの販売や配布の停止,YouTubeからのFree FireとBiubiubiuのクリップの引き上げ,およびすべての侵害資料のコピーの提出を要請している。また,未定だが金銭的な損害賠償も求めている。

 KraftonがGarenaの作品に異を唱えるのは,今回が初めてではない。同パブリッシャは訴訟の中で,PUBGに似たゲームがシンガポールでリリースされたとき,2017年にGarenaとの間で和解に至ったと述べている。その和解にはライセンス契約は含まれておらず,Garenaにアメリカでのゲーム販売を許可したものでもないとKraftonは指摘している。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら