「株式会社24Frameの内情暴露日誌」第11回:リリース&アップデート!


 去る2021年8月25日,「METAL DOGS」のアーリーアクセスが始まりました。この時はお陰様を持ちまして,一時ではありますがSteamの売り上げトップに躍り出るという現象もあり,現場は大いに勇気をいただきました。

こんなことがあるなんて!
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 しかし喜びもまさに束の間,またたく間にこの売り上げトップの座は,今や飛ぶ鳥を落とす勢いのバンダイナムコエンターテインメントの「テイルズ オブ アライズ」に奪還されてしまうのです。
 こちらは発売後のみならず,Steamに予約商品として登場以降,数か月にわたって売り上げトップに君臨している超巨大タイトルであり,売り上げトップと一口にっても,その際の販売本数は桁違いの迫力があると思われます。

 そして実は,「Tales of ARISE」も我々がお手伝いさせていただいた部分がありまして,同じくお手伝いをさせていただいた「SCARLET NEXUS」も含めると,今年は関わらせていただいた作品はすでに3タイトル目。こんなにリリースが多い年は久しぶり,というかほぼ初なのではないでしょうか。
 Nintendo DSの時代には1年に2本リリースなどの現象もあるにはありましたが,開発規模等を考えると今年はとりわけにぎやかな年です。

よく考えたら弊社がそろそろ創立13年というところにも戦慄を感じます
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 逆に,数年前には家庭用作品でのリリースがなかった年もあります。が,これはそれこそ今年出ている作品の仕込みというか,お手伝い期だったりして,そのリリースが現在である2021年であることなども考えると,そこからも1つのゲーム作品を作り上げるのにかかる年月の重みが随分と変わってきたなと感じます。

 最近では業界人と話す中でも「このペースでは死ぬまでに作れるゲームはあとn本だよね」などという会話も頻繁に聞かれたりと,キャリアデザイン的にはAAAタイトルに関わるべきか,小ぶりな作品で経験を積むべきかという問いが,さらに深淵化してきている印象です。
 その間,メタルマックスシリーズは,ほぼ毎年に近いリリースがあるというのも中々な現象であり,これもまた時代の変わり目を様々な角度で体験できるありがたいお話です。

なんだかんだで30周年!
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 Unreal EngineやUnityといったミドルウェアの登場で基礎部分の実装は大いにブーストされている印象もありますが,5年前位だとドラゴンクエストXIも未発売の状態で,そこにまつわる「当初はロード時間が偉いことになっていた」などの情報があったりと,まだまだ様子見だったのも事実。汎化したのはここ最近,と言えなくもないなか,すでに時代はUE5と言うものが見え始めていたり,中々に頭がこんがらがってきます。

 利便性の向上で,工期が短くなると思いきや膨大化する,というのは何だか逆説的な気もしますが,この辺りは実は映画や建築の歴史なんかでも部分的に同じことが起こっていたりもするので,「ものをつくる」ということにまつわる人間の業というものは,やはり中々に深いものがあるのでしょう。

 また,同時にこの間の動きとしてはソーシャルゲームの栄枯盛衰などもありました。雨後の筍のようにブレイクするタイトルが後を絶たなかったのも気がつけば10年前の話。今は「ウマ娘」もあれば家庭用据え置きの完全移植も存在する,これまたテクノロジーの楽しくもハイエンドなカオスが広がっています。

 「METAL DOGS」もゲームの「運営化」という歴史に組み込まれつつ,アーリーアクセスという仕組みを通じてのリリース,そして先日最初の運営ロードマップの一部としてディレクターズリポートを出させていただきました。

カジュアルとハードの両立具合やいかに!?
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 調整項目は意外と多岐にわたるのですが,その中でも今回の目玉は「ハードモード」ということになるかと思います。
 カジュアルなシューターを目指して開発された「METAL DOGS」ですが,皆様からの声に耳を傾けつつ,今回のモード追加と相成りました。もちろんカジュアルな部分のバランス調整も随時進行しております。

 カジュアルはいかにカジュアルに,ハードはどれくらいハードにすべきか。この辺りは皆様の声を頼りにしつつ,最終的なバランスを探っていければと考えております。アップデートは9月下旬を目処に,作業は絶賛進行中。その後もいろいろな要素をしっかりと段階的に,皆様にお届けできればと考えております。
 すでにご購入いただいた皆様はもちろんのこと,アーリーアクセスの経過を見守ってくださっている皆様も,これを期に再度チェックなどしていただけますと幸いです。現場からは以上です,友野でした。


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