Google Stadiaは初期のSteamのようなものだとTequila Works CEOは語る

StadiaエクスクルーシブタイトルであるGyltのデベロッパは,プラットフォームはまだその可能性を出し切っていないと信じている。今後,ゲームストリーミングサービスは良くなるだけだ。

 Tequila Works のGoogle StadiaエクスクルーシブなGyltは,現在ストリーミングサービスを介して利用可能なゲームとしてはちょっと異常だ。

 CEOでクリエイティブディレクターのRaul Rubio氏が「繊細なホラー」と表現したこの作品は,「モンスターに恋をしている」Pan's LabyrinthのディレクターであるGeuillmo Del Toro氏にインスピレーションを受けている。

 しかし,大ヒット作やアーケードスタイルのゲームの中に囲まれたなかで,ティーンエイジャーのいじめを探求するGyltは,いくつかのインディーズの信用を得るためにとったStadiaの明確な試みだ。

 スペインのビルバオで開催されるファン&シリアスゲームフェスティバルでのGamesIndustry.bizとのインタビューで,Rubio氏は,Stadiaの発売に向けてGoogleとの協力と,ゲームストリーミングの将来について話してくれた。

 Googleは2年ほど前にTequila Worksにアプローチしており,Rubio氏はすぐにStadiaの技術に感銘を受けたと言う。2017年のRimeの成功を思えば,Tequila Worksが連絡を受けた理由を察するのは難しいことではない。しかし,Rubio氏は,Googleがオンラインやマルチプレイヤー要素のない,物語に焦点を当てたエクスクルーシブなインディーズタイトルを望んでいたという話を聞いて,非常に驚いたという。

 Rubio氏は,これはGoogleとの「非常にオープンで正直な対話」から始まったと言う。このハイテクの巨人が資金調達とプロデュースを行っており,実際,Googleの下で,Gyltは「Tequila Worksゲームのなかで最もスムーズな制作」が行われていた。

「ゴミみたいなラップトップや携帯電話やタブレットでこのゲームをプレイしているとき,それは動作します。それは基本的に我々のための魔法です」

 「彼らは非常に良いパートナーであり,Stadiaチームには賞賛しかありません」と,氏は語る。「彼らのほとんどはPlayStationから来ているので,おそらく彼らはプロセスに精通したのでしょう。彼らはまったく口を挟まなかったのです。彼らは何も課していない……Googleがやったのは,すべてのデータの流入,ユーザーテストのすべての分析をすることです。ほとんどの場合,それは(芸術的な監修というより),どこで人々がゲームで立ち往生しているかといった事実についてでした。ですから,彼らは非常に非干渉だったのです」

 しかし,Tequila Worksのような小さいながらも献身的な支持者を集めているスタジオでは,エクスクルーシブは両刃の剣だ。それは最も熱心でコミットされたファン以外のすべての人が最新のゲームにアクセスすることを拒否することになる一方で,Stadiaでの多様な体験を求めている新たな観客を前にすることになる。

 「これは,我々が技術を信じているという意味では,賭けのようなものだと思います。しかし同時に,これは始まったばかりのプラットフォームや技術であるという意味で,初期段階として見る必要があります」とRubio氏は語る。

 「確かに,Tequila Worksはブランドそのものだと信じていますし,たとえ予想外の期待がかなっていても,Tequila Worksのゲームを期待しているフォロワーがいます。我々を圧倒したのは,あなたがゴミのようなラップトップや携帯電話やタブレットでこのゲームをプレイするとき,それが動作しているということです。それは基本的に我々のための魔法です」

 Stadiaでエクスクルーシブに行くという決定について,Rubio氏は,すべての可能性について説明した。通勤中に携帯電話を使ってGyltのテストビルドをプレイしたのは,ゲームチェンジャーだった。

「人々は警戒するのはまったく正しいことです。これは新しい技術です。従来のストリーミングソリューションは機能しませんでした」

 「これは私の個人的な意見ですが,初期のSteamのようなものです。ダウンロードに時間がかかりすぎると人々が不平を言って,ダウンロードが終わると,価格がパッケージ版とまったく同じだと不平を言うのと同じです」とRubio氏は語った。

 「良くなります。実際,ある日振り返ってみると,人々はなぜストリーミングに疑問を持っていたのか不思議に思うようになるでしょう。私はStadiaに限定して話しているわけではありません。ストリーミング一般について話しています」

 昨年11月にStadiaが立ち上げられたとき,当時の技術状況を考えるとほぼ確実に予想されていたとおりであり,Googleは圧倒的な歓迎は期待していなかった可能性が高い。パフォーマンスの問題は,約束されたグラフィカルな忠実度よりも低く,高いエントリー価格で中に入るとほとんど提供タイトルはなく,多くの批評家やアーリーアダプターを寒々しく感じさせた。名前以外は,あらゆる意味でβ版の立ち上げだったのだ(関連英文記事)。

 Tequila Worksにとって,初期段階からStadiaに加わることは,Googleがプロジェクトに資金を提供したため,リスクが低い作業だったが,クリエイターはなお人々がゲームをプレイして楽しむことを望んでいる。その意味で,Google StadiaはRubio氏の期待に応えていたのだろうか?

 「私の見解はもちろん主観的です。私は内部にいたので客観的ではありえませんし,まだアクティブではない超クールな多くの機能があることを知っています」とRubio氏は語る。「ですから,この話は1年後にしましょう」

 「人々は警戒するのはまったく当然です。これは新しい技術です。歴史的にストリーミングソリューションは機能していませんでした。技術があり,観客がおり,正直に言うと,コンテンツ戦争がここにあるという意味で,私は,ある意味で,時間の問題だと思います。(Stadia)は多くの可能性を秘めていますが,まだその可能性を最大限に引き出していません。これは,小さなソフトをローンチしたからそう言っているわけではありません。私は彼らが毎日改善するために働いていることを知っています。人々を圧倒するような機能がありますので,これからどんどん良くなっていくと思います」

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