中国の新倫理委員会,既存タイトルも審査中

中国市場でのゲームの待機リストは「予想以上に長くかかりそうだ」とIHS Markitのアナリストは警告する。

 中国での新たなオンラインゲーム倫理委員会の情報は,待ち望んでいたゲームパブリッシャには希望の光ではなかったかもしれない。

 昨日やってきた,新組織はすでに20タイトルを審査した ―9本がリジェクトされ11本が変更を求められた― というニュースでは(関連記事),現在進行中の新規ゲーム認証の凍結は数か月後には解消されるかもしれないとするものだった(関連英文記事)。

 しかし,IHS Markitのアナリストは,審査中のタイトルにはすでに中国で運営されているものも含まれるとレポートしている。しかも,既存のゲームでは新規作品よりもより厳格な取り締まりが示されている。審査されたゲームのリストはまだ未確認だが,市場で最も人気のあるタイトルがいくつか含まれていると信じられており,これはより厳格となった新規制の前にはどのゲームも安全ではないことが示唆するものとなっている。

 アナリストは,これは中国でゲームのリリースを望む誰にとってもよい兆候ではないと警告している。

 「商業ライセンスを持った既存のゲームが審査を免除されないことが示すのは,2019年の市場はさらに混乱することをです」と同社は記している。「これは中国でゲームを運営しようとするパブリッシャとデベロッパに追加費用がかかることを意味することになります。既存の大人気かつ商業的に成功しているタイトルでも,その多くが,より若いプレイヤーに適合させて監督者を満足させるような変更が必要になるでしょう」

 同社は,倫理委員会が以前にリリースされたタイトルの再審査が行っているなら,中国でのリリースを望む新作ゲームの待機リストは「予想よりも長くなるでしょう」としている,その影響は「2019年中に重くのしかかる」だろうと予測している。

 「全体的に,この進展は商業的な意味で中国本土のゲーム市場に肯定的なものではありません」と同社は結論付けている。「地元の業界はこの新しい審査プロセスによって追加コストとリスクがかかるという点で,これは2019年中の市場の成長に影響しそうです」

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら