EA,Activision Blizzard,Valveにベルギーの賭博法違反発覚

FIFA 18,OverwatchそしてOS:GOのLoot Boxが賭博法に違反しているとベルギー賭博委員会は語っている。

 ベルギー賭博委員会(BGC)は特定のLoot Boxが同国の賭博法に違反していることが判明したと発表しており,ゲーム業界の3大巨頭は刑事告発に直面する可能性がある。

 Star Wars Battlefront II,FIFA 18,Overwatch,そしてCounter-Strike: Global Offensiveに対する5か月間の捜査の結果,GBCはBattlefront IIだけは直接的にはベルキーの賭博法に違反していないことが判明した。

 BGCのdirectorであるPeter Naessens氏は,これらのゲームのプレイヤーは「唆されて悪事に誘われている」と指摘していた。さらに適用されているギャンブルには防御法がないとしている。

 「現在,とくに子供たちや弱者が無防備に晒されていることは明らかです。ゲーム製造業者だけでなくたとえばFIFAといった団体は,この慣習が停止させられるときに呼び出されることになるでしょう」と氏は語る。

 法務大臣を務めるKoen Geens氏は,昨年のBattlefront IIのLoot Box論争の影響への調査を命じた人物だが,本日の声明(参考URL)でゲームと賭博を混ぜ合わせることは「メンタルヘルス上危険」であるとした。

 「我々はすでに,賭博や宣伝といったものの影響から,年少者と成人の両方を保護する多くの措置を講じてきました」と氏は加えた。「なぜなら,我々は,子供たちと大人たちがビデオゲームを楽しんでいるときに賭博事業に直面しないことを保証しなければなりませんから」

 賭博法違反は刑事犯罪であり,Electronic Arts,Valve,Activision Blizzardは,問題のあるLoot Boxを撤去しない場合,それぞれ80万ユーロ(約1億円)の罰金を科せられる。もしくは5年間の実刑判決もありうるほか,被害者に年少者が含まれていた場合,刑は2倍になる可能性がある。

 しかしながら,最近行われたオランダの賭博局による決定とは異なり(関連記事),ゲーム事業者が法律に従う際に厳密な期限は設定されていない。

 「我々はまずその分野との会合を開くことを決めました。彼らがなにをしなければならないのかを見極めるのはそれからになります。今はその時期ではありません」と Geens法務大臣の代理人はGamesIndustry.bizに語ってくれた。

 FIFA 18が法律違反に問われているElectronic Artsは,BGCと連絡を取っておらず,また直接的に調査結果を共有してはいないという。同パブリッシャは「Geens法務大臣との対話を歓迎します」と付け加え,同社のゲームが賭博と考えられるようなことは否定した。

 「我々のゲームは世界中の法的,倫理的に問題がないように開発・実装されていることを確信しています。そしてその責任をきわめて真剣に受け止めています」と広報担当者はGamesIndustry.bizに語っている。

 「我々はすべてのゲームでプレイヤーが楽しく公平な体験ができるよう,十分に気をつけています。そしてどのゲームも責任を持って販売されていることを非常に念入りに確認しています。これには各地での格付け標準によるコンプライアンスも含まれます」

 先週のオランダでの決定によると,ある特定のLoot Boxのみが技術的に違法だったという。ベルギーの法律は賭博を構成するか否かを判断する際に4つの要素を挙げている。つまり,ゲーム要素がなくてはいけない(※Game自体にも賭博の意味がある),なんらかの形の賭けがなくてはいけない,賭けによって利益または損失が発生する,偶然性があるといったものだ。

 GamesIndustry.bizとの会話の中で,Flemish Games Association(フランダースゲーム連合)の広報担当者であるDavid Verbruggen氏によると,通商団体はまだそれに対する公式コメントを出していないが,報告書を調べることになるだろうとこと。

 「我々は規制に対する話はしません」と氏は語る。「自体の収集が突かなくなれば,我々はこれに対処しなければなりません。それが業界にとって一番利益になりますので」

 「我々は何か月も前からBGCにコンタクトを取ろうとしました。ちょうどいま報告書を受け取ったところですが,内部で確認を取りたいと思っています。我々は彼らと語り合いたうつもりですので,招待状には満足しています」

 Interactive Software Federation of Europe(欧州インタラクティブ・ソフトウェア連盟)もGamesindustry.bizに宛てた声明で,レポートを見るまでコメントはできないと同様の立場を取っていた。

 「ISFEとベルギーの貿易境界,BEA(※Belgian Entertainment Association?)は過去数か月間にわたってベルギー当局に面会を要請していました」と同組織は語る。「このように,我々はGeens大臣による利害関係者との対話を求める声明を歓迎しています」

GamesIndustry.bizはBGCにもコンタクトを取っており,返答待ちである。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら