Loot Box,スキン賭博は2022年に500億ドルに達する

Juniper Research「スキントレーディングと賭博の規制を強くお勧めします」とその蔓延を綴ったレポートで提言。

 今年,注目を浴びるAAAタイトルがLoot Boxを排除しているにもかかわらず,その仕組みそのものの人気は高まっているようだ。Juniper Researchは本日(※英国時間2018年4月17日)新しいレポートを発表した。これは
Loot Box(※いわゆるガチャ)とスキン賭博※で,2022年には全世界で500億ドル(約5.4兆円)を消費されるというもので,今年の300億ドル以下という状況から大きく上昇する。

(※CS:GOなどではプレイヤーが手持ちのゲーム内アイテムを販売できるシステムが実装されており,ゲーム内の代表的ランダムアイテムであるスキンが仮想通貨として機能している。さらに米国法では仮想アイテムを使った賭博が違法判断されなかったこともあって,e-Sportsの試合での賭けが一般化し,スキンをベースにした賭博市場を成立させている)

 その結果によると,Juniperはまたスキン賭博取締りのため,「Jiniperは,青少年の参加や悪意を持った者がスキンを盗んだり釣銭詐欺をするサイトを運営するのを防ぐためにもスキントレーディングとそれを使った賭博の規制を強く勧めます」と異例の動きを示した。賭博委員会の昨年の研究では,英国の11〜16歳子供たちの11%(約50万人)がスキン賭博に従事していたことが判明している。

 JuniperはValveのSteamストアがスキン賭博の最大のまとめ役となっていることを指摘した。報告書では,Valveがサードパーティによるカジノ風ゲームのWebサイトを取り締まっているものの,Steam Community Market自体がスキン賭博を許容することで,ユーザーがゲーム内アイテムをほかのユーザーに売ってお金に変えることができるバーチャルマーケットを繁栄させていると認めていた。Steamはすべてのトランザクションに対し5%を徴収している。

 「スキン市場は巨大です。同時に60億個ものアイテムが並んでいます」とJuniperは語る。スキントレーディングの大多数がSteamアカウントのものと思われている点に留意したい。「Steamはそれらのトランザクションからお金を儲けます。それゆえ,このような行為をなくすことに消極的なのです」


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