YouTube,コンテンツクリエイターへのポリシーを「厳格化と強化」

「我々は,続出するポリシー問題を是正する重大な社会的責任を負っていることを認識しました」

 YouTubeのCEO Susan Wojcicki氏は,ビデオプラットフォーム上のコンテンツ管理に対応するスタッフを,2018年中に1万人に増やすことを発表した。

 Blogへの書き込みで(参考URL),Wojcicki氏はYouTubeポリシーの環境改善の必要があることを強調した。彼女のコメントは最近相次いでいる論争とコミュニティからの長年の懸念に伴うものだった。

 「我々のポリシーのいくつかはほとんど考える必要もないものでした。ほかのチャンネルを偽装したり誤解を招くサムネイルを防止するようなものです」と彼女は言った。「しかし,それ以外は遥かに微妙でYouTubeに固有のものでした」

 漠然とした,しかし意図的な言葉を使ってWojcicki氏は,彼女が今年中にYouTube導いていく方向について触れた。とくにプラットフォームのアップロードポリシーを無視するコンテンツクリエイターに関するものだ。

 「我々は現在,クリエイターが全体として我々のコミュニティに大きな害を及ぼすような有害なことをした場合に結論を出せるようなポリシーを策定中です」と彼女は語った。

 「こういった事例は稀ですが,彼らは仲間のクリエイターの評判と収益にダメージを与えうるのです。そこで我々は,適切に対応できるようなポリシーを持っているか確認したいと思いました」

 最近の論争でかなり注目されたものの一つは,有名ゲームYouTuber Felix "PewDiePie" Kjellberg氏が昨年引き起こしたものだ(関連英文記事)。氏はたくさんの人種差別主義者と反ユダヤ主義のコンテンツを扱ったビデオをアップロードしたのだ。

 事件のあとでYouTubeの主要な広告主の大量流出が相次いだ。現代における子供たちにもっとも人気のエンターテイメントであることもあって,批評家は迅速にプラットフォームの厳格な規制を要請した。

 「我々は,続出するポリシー問題を是正する重大な社会的責任を負っていることを認識しました。そこで我々は何十人もの専門家と第三者からアドバイスを求めました」とWojcicki氏は語っている。

 「たとえば,ヘイトスピーチ問題では,我々は米国の名誉毀損防止同盟と共同で取り組んでいます。また,自傷の問題では国立自殺防止ライフラインと作業しています。これらの第三者機関は,我々のポリシーの改善を本質的に助けてくれるでしょう。そして我々はこれらを2018年を通して取り組み続けていきます」

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら