Oculus VR,DK2をオープンソースで公開。未発表ヘッドセットの存在も明らかに

DKHDはオリジナル版Riftよりも小さく軽い。しかし画面とトラッキングはあまりよいものではなかったという。

 Oculusはオープンソース版のDK2を発表し,Riftの進化に投入された技術情報を公開した。

 オープンソース版DK2のリリースでデベロッパは,回路図,技術仕様,基板レイアウトなどを含むハードウェアに関する知りたい情報すべてにアクセスできるようになる。これらはGitHubで利用可能だ(参考URL)。

 OculusのエンジニアNirav Patel氏のBlog書き込みによると(参考URL),同社のよる2013年のDK1のローンチから,直ちにDK2の作業につながったわけではないという。その代わり,開発チームはDKHDというコードネームの未発売ヘッドセットの可能性を追究し始めたとのこと。

 「DKHDはDK1より小さく軽く,素晴らしい画面解像度を持ったものでした。しかし,残像の多いスクリーンと頭の向きしかトラッキングできないことでプレゼンスの実現で行き詰っていたのです」とPatel氏は記している。

 氏は,そのとき開発チームの規模を拡大したという。Oculusはスタートアップ企業であり,ローンチスケジュールに間に合わせるにはDK1の設計と技術をできるだけ再利用する必要があったからだ。

 同社はさらにDK2でGalaxy Note 3から画面周り全体を流用するなど「既製品を工夫して」使わなければならなかった。

 しかし,オープンソースのリリースで既製品のパーツについて語り,理論的に同スタジオに自身のヘッドセットを作るのに必要なすべてのものを与えたのと同時に,Patel氏はアドバイスをしている。

 「DK2のコンポーネントのいくつかは現在では調達することが困難ないし不可能です。ですので,提供されたファイルから完全に自身のヘッドセットを作ることは不可能かもしれません」と氏は結んでいる。「それでも我々はこのリリースの内容が,なにもない状態で学ぶよりは有用であることを願っています」

 Oculusはかつて,デベロッパがVR開発の可能性を探り理解を深められるように,オープンソース版のRift DK1とLatency Trackerをリリースしていた。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら