HTCはモバイルVRを準備している

CFOのChia-lin Chang氏は,「携帯電話をヘッドセットにぽいと付けた」だけの単純なものではないと請合った。

 いくつかの業界調査によると(参考英文記事),HTCはViveヘッドセットでVR市場の足場を固めつつあるが,OculusとGoogleがそれぞれGear VRとDaydreamでモバイルVRの分野に進んでいるのに対し。この台湾企業はまだ立ち位置に満足していない。一定数の人たちはモバイルがバーチャルリアリティで真のトロイの木馬になると信じている。そしてそのために,HTCはCNETのインタビューで,まもなくモバイルVRへの参入を計画していると明かしている(参考URL)。

 「我々は,携帯性とVRを組み合わせたという点でいい計画を持っています」とHTCの最高財務責任者を務めるChia-lin Chang氏は語る。「Viveはまさに最上位機種です。今後数か月で携帯性とVRに特化した我々の計画を紹介できるでしょう。これは単位ヘッドセットに携帯電話をぽいっと付けただけのものではありません。そういうのとは別のものです」

 モバイルVRデバイスはHTCの新しいフラッグシップスマートフォンHTC U Ultraに影響すると期待されており,2017年中に発売されるはずだ。HTCやその他の企業にとって,VRの目新しさは薄れつつあり,ハードウェアを売るためには広範な説得力を持つソフトウェアが重要になる。HTCはエコシステム構築のためにコンテンツ作成を促進する必要があるということを十分に理解している。

 社長兼CEOを務めるCher Wang氏は「我々はVRワールドへの参入で非常に多くのことを学びました。我々は現在注力しているエコシステム構築の手法が,説得力のあるコンテンツやリッチな体験を創造することで業界全体を拡大する正しい戦略だと信じています」

 Viveが一般消費者にとっては法外に高価だとしても,もっと購入しやすいモバイルVRのオプションはHTCのインストールベースを拡大するだろう。したがって,VR開発は長期的には,ゲームスタジオにとってより説得力のあるオプションとなるだろう。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら