トランプ大統領,Tencentとの取引を禁止する行政命令に署名

命令は9月20日に発効するが,法廷での審議に直面する可能性が高い。

 Donald Trump米大統領が,アメリカ人とTencentとの取引を禁止する行政命令に署名し,2020年9月20日に発効する。

 Forbesが報じたように(参考URL),この命令は,TikTokのオーナーであるByteDanceとのアメリカ人の取引を禁止する同様の命令と同時に発効するもので,命令の文言では,Tencentへの命令の目的がWeChatをターゲットにしていることが明記されている。

 これらの執行命令は,現在の中国の所有下にあるTikTokのセキュリティとプライバシーに対する米国執行部の懸念が高まっていることに対応したもので,Microsoftが同社の買収交渉を進めているとの報道もあった。

 いずれの行政命令も45日以内にそれぞれの会社が買収された場合は無効となるが,現在のところTencentの買収に向けた同様の動きは知られていない。

 「WeChatに関連した取引」と明記されているが,この命令は,Tencentが所有している多くのゲームやゲーム会社に影響を与える可能性があり,完全子会社のRiot Gamesをはじめ,Epic Games,Activision-Blizzard,Supercell,Grading Gear Games,Netmarble,Glu Mobile,Kakao,その他多数の大小さまざまな会社の株式を所有している可能性がある。

 しかし,この命令が法廷で争われる可能性は極めて高い。


2020年8月7日更新:ホワイトハウスは,この執行命令はTencentが部分的にまたは完全に所有するビデオゲーム会社には影響しないと報じた。

 LA TimesのSam Dean記者がツイートしたところによると,この命令はWeChat経由の取引にのみ適用されるとの確認を受けたとのことだ。

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