Amazon Game Studiosの開発苦境の中心にあるLumberyard

「彼らはまだ自身のエンジンを所有し維持するということが何を意味するのかという問題を咀嚼しているところです」とAmazonのデベロッパは語った。

 Amazon Game Studiosのスタッフは,技術大手の専用ゲームエンジンが開発部隊にさまざまな問題を引き起こしていることを明らかにした。

 2016年に発表されたAmazon Lumberyardは,フリーで使えるAAA開発エンジンだ。しかし,外部の開発者の間での採用率は非常に低いように思われる。

 このエンジンで作られてリリースされたゲームは,Sweet Bandits StudiosのCoffenceとAmazon自社のThe Grand Tourだけだ。

 さらに,CrucibleやNew WorldなどのAmazon Game Studiosのタイトルはまだ開発中だが,チームベースのスポーツ格闘のBreakawayは昨年キャンセルされた(関連英文記事)。

 今週数十人のスタッフが解雇されたあとに行われた(関連英文記事),Wall Street Journal誌とのインタビューで(参考URL),Amazonのゲーム開発者たちは,匿名でLumberyardの開発が直面している問題を糾弾した。

 明らかに,エンジンはマルチプレイヤーゲームを念頭に置いて構築されていない。ある開発者は,Breakawayを開発するのは「線路の敷設中に電車を運転すること」のようだったと説明していた。

 Lumberyardチームによると,「彼らはまだ,自分のエンジンを所有し維持することの意味を咀嚼しているところだ」と,ある開発者は述べている。

 問題は非常に広範囲に及んでいたので,Amazonは自社のスタジオで他のゲームエンジンを使用できるようにすると伝えられている。

 2012年に設立されたAmazon Game Studiosは,シアトル,サンディエゴ,アーバインの3つのスタジオにまたがる約800人のスタッフで構成されている。注目に値するのは,Far Cry 2のディレクターであるClint Hocking氏やPortalのデザイナーであるKim Swift氏など,注目の有名人の何人か擁していることだ。

 Star Citizenは,Amazon Lumberyardを採用した最も注目のタイトルだが,2012年以来開発中であり,まだリリース日は見えない。Wargamingは,最近Amazonの技術を使用して新しいIPに取り組んでいると発表している(関連英文記事)。

 GamesIndustry.bizはコメントを求めてAmazonの広報担当者に連絡を取っている。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら