Unity CEO,Improvableの違反と将来の計画について語る

Unity CEO,Improvableの違反と将来の計画について語る
John Riccitiello氏は,サービス利用規約の変更を進めることでプラットフォームの「デベロッパ-ファースト」な視点を強調した。

 1週間前後でUnityとImprovableの紛争も落ち着いてきた。UnityのCEOであるJohn Riccitiello氏とCTOのJoachim Ante氏は,Unityのサービス利用規約更新から続く状況に対してRedditで,Ask Me Anything(AMA:なんでも聞いて)セッションを開いた。

 同プラットフォームのサービス利用規約は今日早くに更新され(関連英文記事),Unityを使ったすべてのサードパーティサービスへの統合に門戸を開いている。ただし,すべてのサービスがプラットフォームでサポートされるとは限らない。同社は同時にImprobableのSpatialOSへのライセンスを復活したが,Ante氏はUnityは「彼らをパートナーだと思ったことはない」ことを明らかにし,彼らの利用規約違反は,Improvableが騒動のきっかけだったとする(関連記事)12月の規約変更以前に発生していたものだとした。

  Redditの同セッション(参考URL)でRiccitiello氏とAnte氏は主にデベロッパに対して用語の特異性について説明していた。同時に,同社がしばらくは利用規約の大幅な変更を計画していないということを強調していた。

 しかしながら,いくつかの質問への回答は,UnityとImprovable間の問題が実際にはどのように始まったかについて少しだけ光を照らすものとなった。Riccitiello氏は,UnityがImprovableのライセンスを復活したとはいえ,いまだにそれを剥奪する権利があったと感じていると説明していた。

 「我々はサービス利用規約違反で彼らのライセンスを停止したのは正しかったと感じています」と氏は語る。「我々はこの問題について彼らとオープンで正直な議論を望んでいましたが,よい議論はできませんでした。我々はコミュニティから個別にサービス利用規約について聞き取りを行い,我々が正しいと感じるように更新を行いました。Improvbleは別として,我々はサービスプロバイダのライセンスを終了させたことなどありません。もし彼らがもっとオープンであったなら,今回の件もなかったでしょう」

 別の回答で,氏はどんな違反だったのかの概略について迫る情報を提供していた。しかし特定はまだできていない。

 「我々は,彼らが技術的レベルとマーケティングの両方で違反したと考えています」とRiccitiello氏は語る。「我々は彼らに違反していないことを書面で証明するように求めました。彼らは証明書を提供しませんでした。その後,彼らは新しいGDKで実装を変更しました。我々は再度,これがサービス利用規約に違反していないのか明らかにするように求めました。我々は彼らに書面で回答を求めましたが,彼らは回答しませんでした。我々の観点では,彼らはUnityの商標とブランドをマーケティング素材と彼らのWebサイトに使っており,実際には存在しないパートナーシップがあるかのようにみせかけています」

 Unityはマーケティングでどのように使えるのかに関するさらなる議論で,Riccitiello氏とAnte氏は,Unityのライセンスでは「Unityとともに動作する」製品は許容されることを明らかにした。「しかし,Unityの許諾なく,パートナーやUnityによるサポートを謳うことはできません」

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら