ソニー,PlayStation 4はライフサイクルの"最終局面”に

VR市場の成長はSIEの期待より鈍く,PlayStation Networkの成長を優先。

 ソニーの経営陣は投資家に,同社は全体としてPlayStation Networkの拡大を最優先としており,現在PlayStation 4のライフサイクルが最終局面に入ったと語った。

 ソニーCEOである吉田憲一郎氏は,ソニーの経営陣が投資家とアナリスト向けに中期戦略説明会(※Sony IR Day 2018)のプレゼンテーションで打ち出した。ゲーム&ネットワークサービス部門での財政目標は,2021年3月31日までに1300億円から1700億円の営業利益を達成することだ。 ― そしてソニーの役員は,ハードウェアではなくサービスが主要な収入源となることを示唆した。

 イベントに出席していたWall Street Journalのレポーター望月 崇氏によると(参考URL),ソニー・インタラクティブエンタテインメントの小寺 剛氏は,PlayStation 4がライフサイクルの“最終局面”に入っており,販売台数は現在より下降すると想定していると語ったという。

ソニー,PlayStation 4はライフサイクルの"最終局面”に

 戦略についての公式声明でソニーは,年間売り上げ1兆円と月間アクティブユーザー数8000万人を超えたPlayStation Networkの会員数の拡大の重要性を強調していた。進捗を計測する主要指標はログインの頻度とセッションごとの消費時間となるだろう。同時にソニーは,これはPlayStation Plusの登録会員数を増加させる目的であるとも語っている。

 小寺氏はソニーは,新規IPと既存IPのリフレッシュの両面でPlayStationプラットフォームでのエクスクルーシブタイトルにさらなる投資を行うと語る。しかしながら,氏は,2021年3月までの期間はSIEにとって,それ以降の成長のための準備のための“雌伏”の期間になるという。

 小寺氏はVRの成長が市場の予測を下回っていることを示しつつ,PlayStation VRでより多くの評価測定が行われていた。実際,プレゼンテーションで示されたスライドでは,PSVRはPlayStation VueとモバイルにフォーカスしたForwardWorks(関連英文記事)と並んで,改善が必要な課題分野に挙げられていた。

 プレゼンの終わりに小寺氏は,ソニーのゲームビジネスに対する展望が,何百万台売ったかから何百万人のMAUにエンゲージしたかに変化していると強調していた。

ソニー,PlayStation 4はライフサイクルの"最終局面”に

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら