ソニーはPSVRに新しい市場を探している

ソニーのロケーションベースエンタテインメント事業部は,コンシューマでの期待以下の採用となったVR技術で別の用途を探している。

 PlayStation VRはハイエンドVRヘッドセットの市場では最も大きなインストールベースを持っているかもしれない(関連英文記事)。しかし,ソニーは明らかにこれまでの業績に満足していない。Wall Street Journalは今日,コンシューマ市場の盛り上がりが“期待より遅い”ため,ソニーはヘッドセットを日本のロケーションベースエンタテイメント市場に投入しようとしていると報じた(参考URL)。

※通常「ロケーションベース」といえばGPSなどによる位置情報を使用した技術を指すが,「ロケーションベースエンタテイメント」といった用法はILMxLabなどが使用しているもので,VRヘッドセットと触覚技術などを組み合わせた大がかりなVR体験施設のことを指す

 ソニーは先月,PSVRを新しいコンテキストで利用するためロケーションベースエンタテインメント事業部を設立した。しかし,テクノロジーをフィーチャーした独自の施設を稼動させるよりも,ソニーはゲームセンターやテーマパークなどと協業することを望んでいる。これはPSVRをロケーションベースエンタテイメント用に使うことで,消費者のテクノロジーへの認知を高め,大金を使って家庭用を導入する前に体験できる機会を与えたいとソニーが願っているからだ。

 ソニーはロケーションベースエンタテイメントでのVRの可能性を見出した最初の企業というわけではない。HTCStarbreezeIMAXFoxなどはすでにロケーションベースVRの時流に乗っている。そして,Raw Dataを作ったSurviosなどのデベロッパは,彼らのゲームをVRアーケード用に適合させている。

※本記事はGamesIndustry.bizとのライセンス契約のもとで翻訳されています(元記事はこちら