E3 2017は1万5000人のファンに開放される

ショーの主催者は展示会を部分的にパブリックイベントにしようという圧力に屈した。

 昨年,ESA(Entertainment Software Association)は,Los Angeles Convention Centerの隣で開催された小さなイベントであるE3 Liveに2万枚のチケット販売の機会を与えていた。その実験(関連英文記事)が,史上初となるE3の完全な一般公開に移行しているように思われる。これは業界の多くが求めていたものだ。GameSpotのレポートによると(参考URL),ESAは1万5000枚のチケットを一般販売するという。発売は月曜日(2月13日)東部標準時の正午だ。チケット価格は250ドルだが,2月14日までは早期レートの150ドルが適用される。

 チケットは,E3開催の6月13日から15日までの3日間,ファンにショーフロアやパネルディスカッションなどへのアクセスを提供するという。加えて,GameSpotによるとESAはゲームジャーナリストのGeoff Keighley氏と協力して,“開発者インタビューなどKeighley氏自身のE3特別番組への特別アクセス”などが提供されるという。詳細については,今後数週間で公開されるだろう。

 「我々が耳にした反応は明らかでした ― 彼らはコンベンションセンターの中でゲームをプレイしたがっていたのです。さらに,コンベンションセンターの中の出展者は多くのファンにきてほしがっていました。ですので,今年,我々は両者を引き合わせることにしたのです」と,E3 Live 2016で受けた反応を思い起こしながらESAのコミュニケーション部門上級副社長Rich Taylor氏は語った。

 「これは業界の変化です。E3は業界のニーズに応えるため常に進化してきました。イベントとして,業界として,ファンとして共に進んでいきます。1万5000人のファンに門戸を開くというのは,戦略的な決断でした。我々のメンバーのビジョンとこれを可能にしたリーダーシップに感謝します。我々は,業界関係者とメディアの参加者が変わらず仕事ができるようにしつつ,ゲーム業界の最大のファンに最新の革新的で没入的なエンタテインメント体験を提供するという構想を持っています」

 Taylor氏は今後も変革し続けると付け加えた。E3 2018が一般公開されるかは保証されないが,今年のショウは興味深いテストとなるだろう。「私は,どのように改善できるか?
ビデオゲーム業界はどこに向かっているのか? どうすればファンとつながりが持てるのか? といった問いについて考えています。これらはすべて健全な疑問でしょう。これらはE3が正しくあるのか確認し,出展者のニーズと向き合うときの助けとなります」と氏は語った。

 E3が,小売業者がパブリッシャと会って判断を下せるようなビジネス目的のショウとして始まったことを思い起こすと,ESAは一般パスに加えてビジネスパスの発売を予定しているようだ。ビジネスパスでの参加者はコンベンションセンターの最寄の入り口からビジネスラウンジなどの利用ができる。これはショウにきたアナリストや重役,弁護士,広告主などにとって有用なものとなるだろう。

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