CESA,ガチャ運用のガイドラインを発表

 2016年4月27日,コンピュータエンターテインメント協会(以下,CESA)は,「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」を発表した。平たく言えば,いわゆる「ガチャ」の運用上の指針となるものだ。
 PCオンラインゲームについては,日本オンラインゲーム協会(JOGA)の新ガイドラインが発表されるなどの動きがあったのだが,ようやくより広い範囲をカバーするCESAのガイドラインが発表された。

 発表されたガイドラインを見ると,内容的にはJOGAの新ガイドラインのうち「3-(1)有料ガチャの設定に関する事項(1)」に準拠したものとなっている。わざわざ強調してすべてのガチャアイテムについて,提供割合を明示する義務が加えられている点が目を引くのだが,内容的には例外を多く認めており,JOGAのガイドラインとほぼ差はない。
 種別の表示の場合だと「SSRは全体で5%です。でもこのアイテムは0.001%です」といったことが許容される。


 なお,上で挙げられている事項は,いずれかを選択して実用するものなので注意が必要だ(上限金額が5万円と定められたわけではない)。また,CESAには多くのゲーム会社が加盟しているが,スマートフォンアプリの開発会社などは必ずしも加盟していない点にも留意しておこう。

 CESAには,昨今のガチャ問題に対してもっと正面から対応するようなリーダーシップが期待される局面だったのだが,少々肩透かし感があり,結局玉虫色のままという印象は強い(なにもないよりはマシだが)。これに関係省庁が納得するかどうかに注目しつつ,昨今問題となっているモバイルアプリの課金が健全化することに期待したい。

CESA公式サイト